第三百七十九話 不思議な夢 ☆
第三百七十九話 不思議な夢
神聖ローマと一緒に寝ているイタリア。彼はその夜とても不思議な夢を見ました。
目の前に変わった、見たこともない、絵本での中国のそれに似ているようで全然違う門のところに人がいます。絹の変わった形の様々なリボンや細長い中央にイタリアやフランスの家の紋章に少し似た丸い紋章がある旗が風にたなびき木の扉や建物が並んでいます。何重もの塔もありますがそれも木造でイタリアの前には木のお面を被ってやっぱり中国に似ているようで似ていない不思議な格好の人がいます。
「あの、ここ何処ですか?」
イタリアはその人に尋ねます。
「見たことないの一杯なんですけれど」
カラカラカラカラカラカラ・・・・・・
何処からか木の音が聞こえてきます。お面の人はイタリアに背を向けて前に進みだしました。まるで彼を誘うかの様に。
「何処行くの?それにここは」
答えてくれませんけれど本能的にこの人について行きました。周りの旗はやっぱりどれも細長く見たこともない文字で色々と書かれています。そして辿り着いた先には木に青紫や薄い桃色、白の花々が咲き誇り翠のお池と紅い木の橋があります。そこで不思議な歌を歌いながら赤や青、黄色の糸で奇麗にしたボールを蹴っている人に会いました。
「落ちたよ」
そのボールが飛んで来たので拾ってその人に声をかけました。するとその人は。
「貴方は?」
「君・・・・・・誰なの?」
イタリアが見たことも聞いたこともないとても不思議な世界にいるその人は。小柄で黒髪の何処か中性的な青年でした。幻想的な草色の見たこともないデザインの服を着てそこにいるのでした。けれどその穏やか顔にイタリアはすぐに目がいくのでした。彼が誰なのかはまだ知らないのですが。不思議な夢の中、それはまるでおとぎ話の世界でした。
第三百七十九話 完
2008・10・7
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