第二百八十九話 子供の頃のはじまり ☆
第二百八十九話 子供の頃のはじまり
とかく目立たないうえに不幸が飛んで来るカナダ。今日も悩むことしきりです。
「何で僕は目立たないって言われるんだろう」
周りは大自然、彼の名前を全然覚えてくれない熊さん達で一杯です。熊先生がいないことだけがせめてもの救いです。
「メイプルシロップとか美味しいんだけれどなあ」
それだけだったりしますが。物思いに耽りながら昔のことを思い出します。
「昔は結構皆からちやほやされていたのに」
「おいカナダ」
若き日のイギリスに声をかけられていました。
「今日は御前の兄弟に会わせてやるぞ」
「僕の兄弟?」
「ああ、そうだ」
まだ幼いカナダ。おずおずとそのイギリスに尋ねるのでした。
「それってどんな人なの?」
「そうだな」
少し考えてからカナダに対して答えてきました。
「少将やんちゃな奴だな」
「やんちゃなんだ」
「けれど気に入ると思うぞ」
「そうなんだ、よかった」
(僕の兄弟かあ)
兄弟がいることにまずは嬉しいカナダでした。
(仲良くなれたらいいなあ)
「おーーいアメリカ」
イギリスがその彼を呼びます。
「ちょっとこっち来−−−−−−−−い!」
そのアメリカを呼びます。さてさて、アメリカはどんな子なのかと期待で胸が膨らむカナダでありました。これからの彼の人生希望はすぐに絶望になってしまうのですが。
第二百八十九話 完
2008・8・22
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