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第二百三十話 コンドームの恩恵
              第二百三十話  コンドームの恩恵
 あまりおおっぴらには言えないですがこのコンドーム。皆を凄く助けています。どういうふうに助けているのかはあえて言いませんがそれでも助けているのは事実です。特にフランスは昔のことを思い出して言うのでした。
「あの時は大変だったな、本当に」
「あの時って?」
「だからよ、御前のとこに攻め込んだ時だよ」
 イタリアに対して言います。かなり大昔のお話です。
「あの時な。コンドームさえあれば」
「コンドームさえあれば?」
「あんなとんでもない病気に襲われずに済んだんだよ」
 その時を思い出しての言葉です。
「ったくよお、あの時は地獄だったぜ」
「そういえばあの時兄ちゃんお家の人達が」
「身体にあちこち紫色の斑点が出来るわ痛くなるわで地獄だったんだよ」
 その時のことを思い出しただけで身体が震えるフランスでした。
「あの時はな」
「俺のところにもそういう人一杯いたよ」
「しかもよ、この前のドイツとの戦争の時なんか」
 忌まわしい思い出はまだ続きます。
「上司の一人があの病気で頭おかしくなって大変だったんだよ」
「そうだったんだ」
「ったくよお、何であんな病気があるんだ」
 そのことを疎ましがることしきりです。もっともイタリアでもそれで異常があったのでは、と見られている上司が昔いました。スペインの家から来た鋭利な策謀家の美男子の上司であります。黒い服が大好きな人でした。
「せめてコンドームさえあればな。防げたのにな」
「けれどあったらあるだけ使うんじゃないの?兄ちゃんの家だと」
「そこは御前と同じだな」
 そういうところは似ているところもある二人なのでした。


第二百三十話   完


                 2008・6・10
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