第二百二十八話 ポテト
第二百二十八話 ポテト
イギリスもジャガイモを食べます。ドイツ程ではないですがやっぱり食べます。ただしその際に一つ面白い癖があったりします。
「フライドポテトな」
この呼び方にこだわるのです。
「これはフライドポテトだ」
「フレンチポテトではないのですか」
「そう、フライドポテトなんだよ」
たまたま家に遊びに来ていた日本に対して説明しています。見ればそのフライドポテトらしきものが焦げた目玉焼きと一緒に雑然と置かれています。
「俺はフライドポテトを食べているんだよ」
「間違ってもフレンチポテトではないのですね」
「あいつがジャガイモなんて食うものか」
勝手にそういうことにしてしまいたいようです。
「だからフライドポテトなんだよ」
「成程」
「それで日本」
「はい」
ここで話が変わります。
「そっちでもジャガイモ食うんだよな」
「ええ、カレーに入れますし」
「そうか、カレーにか」
「あと煮っころがしにしたり」
このことも話します。
「そうして食べますけれど」
「カレーか。最近好きなんだよな」
「そうなんですか」
「俺作るの得意なんだよ」
自分ではこう思っているのです。
「何なら今度御馳走してやるよ」
「前向きに考えさせて頂きます」
こっそりとこの申し出は断られるイギリスでありました。何気に日本もイギリスの料理のことは知っているのでありました。知らぬは本人ばかりなりであります。
第二百二十八話 完
2008・6・9
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