第二百二十五話 空気は凍るもの
第二百二十五話 空気は凍るもの
「空気っていうと?」
ロシアにとって空気とは何なんでしょうか。リトアニアが恐る恐るロシアに対して尋ねるのでした。
「空気がどうかしたのかな」
「は、はい」
震えながらもロシアに対して尋ねます。
「空気が読めるかどうかですけれど」
「読めるよ」
穏やかに笑ってのロシアの返事です。
「僕もね。それは読めるよ」
「そうなんですか」
リトアニアはそれを聞いてよかった、と思うのですがところが。ここでロシアの取った行動は普通の国では絶対にないものでした。
「ほら、こうするじゃない」
ふうっと息を出します。すると。
空気が凍ってそれが文字になります。それを読んでみせます。
「ホールドニースメルチだね」
「は、はあ。そういう意味ですか」
「こうしたら読めるじゃない。違うかな」
にこりと笑ってリトアニアに尋ねます。
「僕はこう思うんだけれど」
「そうですね。それだと読めますね」
「僕だってこうすれば空気は読めるよ」
ロシアはまた言います。
「ちゃんとね」
「空気はそうして読むことではないような」
「この前僕間違えて空気を読んで」
「ラトビア、もう言わないでおこうよ」
意味は違うとわかっていても何も言えないバルト三国。彼等は彼等で空気を読まないと生きていけないのです。ラトビアはかなりできていないかもですが。もっともそのせいで不幸に遭うというのは実に不幸なことではあります。
第二百二十五話 完
2008・6・8
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