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第二百二十二話 富士山も色々
第二百二十二話  富士山も色々
 そのアメリカが真っ赤にしようとした富士山ですが。実は赤い富士山もあるのです。
「これです」
 こう言って皆に紹介したのは浮世絵です。そこに描かれているのは何と赤い富士山です。既に描かれていたのです。
「昔の絵ですが」
「うわあ、凄い絵だね」
 イタリアもその浮世絵を見て驚くことしきりです。
「写楽とか北斎だよね」
「そうです。これは北斎です」
「凄いよ、本当に」
 絵では定評のあるイタリアも感心してばかりです。
「こんな絵が描けるなんて日本は凄いや」
「全くだ。赤い富士山か」
 あのプライドの高いフランスも素直に認めています。
「このセンスには脱帽だな。見事なものだ」
「有り難うございます」
「よし、閃いたぞ」
 しかしフランスも伊達に絵で自信があるわけではありません。ここでふと頭の中に何かが宿ったのです。
「この浮世絵を俺の絵にも取り入れてやる」
「あれっ、兄ちゃんの絵とは全然違うのに?」
「だからだよ。色々と方法があるんだよ」
 不敵に笑ってイタリアに応えます。
「まあ見ていなって」
「うん」
 こうして描きだしたフランス。出来上がったその絵を見てみると。
「何と・・・・・・」
「これはまた」
「ゴッホだ」
 その派手な色彩でこれでもかという程絵の具を塗りたくったとてつもない絵を皆に見せています。
「これを描けたのは浮世絵のおかげだな」
 額の汗をぬぐいながら満足した顔で述べます。絵も色々とお互いに影響し合っているようです。少なくともフランスのこの絵は日本あっての物種なのは間違いありません。


第二百二十二話   完

 
                 2008・6・6
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