第二百二十一話 やる気を殺いでみよう ☆
第二百二十一話 やる気を殺いでみよう
日本とアメリカの仲が悪かった時のことです。アメリカの上司がふとアメリカに対して尋ねました。
「御前がやる気をなくす場合はどんな時か?」
「自由の女神が不細工になったらやる気なくすぞ」
中々アメリカクオリティな言葉です。実に彼らしくていい感じの返答です。
「それが一番だな」
「よし、それだ」
上司はアメリカのその言葉に我が意を得たりといった顔で頷きました。
「象徴だ!」
「象徴!?」
「そうだ、日本の象徴の富士山を赤くしてやるのだ!」
こう言い出したのです。
「そうすれば流石の日本人もやる気をなくすだろう。どうだ?」
「よし、じゃあ早速!」
アメリカも乗り気でした。それで実際にやろうとしたのですがこの計画は結局のところ実行には至りませんでした。それが何故かというと。
「大きかったんだよな」
アメリカはその時のことを思い出して素っ気無く日本に言います。
「それで駄目だったんだ。僕は頑張るつもりだったけれど上司がギブアップしちゃってね」
「あの、それですけれど」
日本は本気でそのアメリカに対して言ってきました。
「樹海とか危険なんで止めて下さいね」
「樹海!?それって食べられるの?」
「食べられません。というか下手したらそのまま生きて帰られないんで絶対に入らないで下さいね」
「そうなんだ」
実は富士山の周りについて何も知らなかったアメリカでありました。本気で富士山を真っ赤にしようと考えていたのがかなり凄くもありますが。けれど本人はこのことに関しては何故か自覚がないのでした。これもまたアメリカチックではあります。
第二百二十一話 完
2008・6・6
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