第二百十九話 イギリス式寿司
第二百十九話 イギリス式寿司
どうにもこうにもある意味において韓国にあっさり抜かれてしまった感のあるイギリス。それでも彼は諦めてもいないし認めてもいませんでした。
「俺は料理が下手なんだじゃねえ」
「いい加減認めろっての」
フランスはそんな彼に呆れたように声をかけます。
「言っておくがあの生徒会長は普段は御前よりずっと料理上手だからな」
「じゃあ俺はあのスーパー馬鹿以下かよ」
「だからそれを認めろつってんだろ」
フランスの言葉は容赦がありません。しかし駄目出しをされたら余計に燃え上がる性質のイギリス、ここで一念発起です。あることを決意するのでした。
「だったら俺はやってやるぜ」
「無駄な努力パート幾つだ?」
「俺は寿司を作ってやる」
フランスの言葉なぞお構いなしに宣言です。
「寿司だ、やってやるぞ」
「まあ頑張れ」
「日本の天握りが美味かったからな、あれを作ってやる」
かくしてお寿司を作りました。それを日本に対して見せます。
「さあ日本、寿司を作ってみたぞ」
誇らしげに日本の前で胸を張ってさえいます。
「是非食ってくれ、御前のもの程じゃないと思うが美味い筈だ」
「お寿司、ですか」
「そうだ、寿司だ」
イギリスはそのつもりです。しかし日本は首を傾げるばかりです。
「・・・・・・これはお寿司には見えないのですが」
「何っ!?」
「・・・・・・幾ら何でもこりゃないだろ」
日本の横でフランスが頭を抱えています。何とそのお寿司とは御飯で天麩羅を巻いてその上に海苔を巻いたものです。正直言ってお握りにしか見えません。
「これはよ」
「何が悪いんだよ、一体」
わかっていないのは本人ばかり。全く以って料理の才能に見放されているイギリスであります。
第二百十九話 完
2008・6・5
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