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第百九十一話 一つだとは思わないこと
             第百九十一話  一つだとは思わないこと
 イタリアといえばパスタです。一番有名なのはやっぱりスパゲティですがそれだけではありません。今日ドイツと日本に振舞っているのは。
「むっ、これは」
「広いですね」
 今日は幅広のスパゲティでした。あの細いものとは全く違います。
「こんなパスタもあったのですね」
「どうかな、今日のは」
 作ったイタリアは二人に対して様子を窺います。
「今日はフェットチーネなんだけれど」
「フェットチーネ。何だそれは」
「幅の広いパスタだよ」
 その外見そのままを伝えます。
「スパゲティとはまた違う種類なんだ」
「こんなパスタもあったのか」
「驚きですね」
「まあ食べてみてよ」
 あらためて二人に対して勧めます。
「美味しいからさ」
「美味いのか」
 ドイツは今一つ懐疑的です。ところが日本は。
「美味しそうですね」
 表情こそ変わりませんがこう言いました。
「これはまた」
「美味いのか!?」
「食べてみればわかります」
 そのフェットチーネを見ながらドイツにも答えます。
「さあ。ですから」
「わかった・・・・・・んっ!?」
 実際に食べてみるとこれがかなり。
「・・・・・・美味いな」
「はい、確かに」
 日本も食べています。そのうえでの言葉でした。
「美味しいです」
「そうでしょ。けれど日本」
 イタリアはここで日本に対して尋ねます。
「何でしょうか」
「どうしてこれが美味しいってわかったの?」
 彼が気になったのはそこです。
「まだ食べてもいなかったのに」
「はい、それは」
 日本はそれについて語ります。どうやら謎があるようです。果たしてその謎とは。


第百九十一話   完


                   2008・5・22
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