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第十九話 イタリアの音楽
               第十九話  イタリアの音楽
 結局ドイツの予想といいますか淡い期待は裏切られてしまいイタリアの弱さはワーグナーを聴いても治りませんでした。あれこれとイタリア自身やワーグナーやドイツの上司のことまであれこれと色々と考えてもわからないままのドイツでしたがここでイタリアから誘いがありました。
「今度はさ、俺の国のオペラを聴いてよ」
「御前の国のか」
「そうだよ、やっぱりオペラはうちじゃない」
 イタリアといえばオペラです。とにかく戦争以外には強いイタリアは音楽も強いのです。特にこのオペラはイタリアが世界に誇っている程です。他には絵も文学もファッションも歴史も。意外と何でもかんでも恵まれている幸せ者なイタリアであります。
「だからさ。今度ね」
「わかった。ではな」
 こうしてドイツはイタリアのオペラを聴きに行ったのですが。ここであることに気付きました。それはこの劇場の中にありました。そう、それは。
「ブラボーーーーーッ!!」
 劇中も終わってからも何かあれば叫びます。それに熱中することといえば戦争の比ではありません。
 イタリアも同じです。彼なんかは舞台に花束を投げて叫んでいる程です。
「今度デートしようよーーー!」
「まさかな」
 その熱狂振りを見てドイツはまたしても考えたのでした。
「戦争の分の元気をここで使い果たしているのだろうか」
 そうも考えるドイツですがやっぱり結論は出ません。それで今日もまたボロ負け続きのイタリアなのでした。


第十九話   完


                  2008・1・14
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