第百七十八話 最終兵器
第百七十八話 最終兵器
「スウェーデンの料理!?」
「何かあったかな」
「知りませんよね」
枢軸トリオはスウェーデン料理と聞いても今一つわからず首を傾げていました。
「バイキングなら知っているが」
「あれ料理じゃないよね」
「やはり。申し訳ないですがこれといって」
「ああ、知らなくてもいいですよ」
そんな三人にフィンランドが言います。
「というか知らない方が幸せです」
「えっ、そりゃ違うよ」
顔を背け気味にして語るフィンランドにイタリアが言います。
「やっぱり料理は一つでも知らないとそれだけで不幸だよ」
「そうだな。スウェーデンのことも知っておきたい」
「その通りです。ですからフィンランドさん」
ドイツと日本も言います。三人にしてみれば一体どんな食べ物が興味津々なのです。それで少ししつこく頼んでいます。
「是非。その料理を御願いします」
「はあ。そうですか」
三人の言葉を聞いてがくりと肩を落としてからスウェーデンを呼びます。すると彼は一つ変に膨らんだ缶詰を持って来ました。そのうえで三人に対して告げます。
「料理ではないがシュールストレミングだ」
「シュールストレミング!?」
「一体何だそれは」
「初耳ですね」
イタリアもドイツも日本もその缶詰が何かわかりません。それであえて尋ねます。
「魚の缶詰だ。三人共食べるんだな」
「勿論だよ」
「御馳走してくれるんだな」
「では喜んで」
「わかった」
スウェーデンは無愛想に頷きます。しかしその横では顔を真っ青にしてひきつらせたフィンランドがいます。彼は少しずつ部屋から逃げていっていました。
「じゃあ僕はこれで」
「あれ、フィンランド何処に行くの?」
「急用を思い立ちましたので」
缶詰に刃が立てられたその瞬間にフィンランドは慌てて部屋から出て扉を閉めます。部屋で起こる惨劇から自分は逃げて。とりあえず以後スウェーデン料理のことは決して口に出さなくなってしまった三人でした。シュールストレミング、その名は最早学園では伝説の最終兵器となったしまっています。スウェーデンが誇る。
第百七十八話 完
2008・5・15
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