ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第百七十六話 フィンランドの好み
             第百七十六話  フィンランドの好み
 フィンランドは日本が好きです。憧れていると言ってもいい程です。それは何故かというと。
「いや、本当に凄いですよ」
 日本のことになると顔を輝かせて言います。
「あのロシアさんをやっつけるなんて」
「そうでしょうか」
「それが凄いんですよ」
 あまり自覚していないような日本本人に対しても主張します。
「だってあのロシアさんですよ。世紀末に力で君臨し全てを力で支配する」
 ロシアの場合案外間違っているとも言えないのが恐ろしいところです。流石と言うべきか何と言うべきか。やっぱりロシアはフィンランドも恐れているのです。
「そのロシアさんに勝ったんですから。凄いですよ」
「そういえば同じことをトルコさんにも言われます」
「当然ですっ」
 自分のことではないのですが誇らしげな顔で日本に対してまた言います。
「それだけ凄いんですよ。僕だって結局負けたんですから」
「ですが善戦されていましたし私は」
「私は?」
「『勝ったことにされている』とある作家の方に言われました。私の国の」
「ああ、あのガイエスブルグ」
 いきなりフィンランドの言葉が変わりました。
「何もわかっていないだけですから気にしなくていいですよ」
「そうですか」
「このZだって」
 何故かここで日本の漫画雑誌を出してきて日本に説明します。
「ガイエスブルグのは全然面白くないですよ。面白いのは光の巨人や仮面のサイボーグ達のお話ですしね」
「その二つは確かにそうですね」
「世の中わからない人はいますよ」
 フィンランドは日本を励ますようにしてまた声をかけます。
「けれどわかる人はわかりますから。僕みたいに」
「有り難うございます」
 最後に日本ににこりと微笑みます。何気にお友達や慕ってくれる人が多いのかも知れません。今日もガイエスブルグは嫌われているだの友達がいないだの言っていますが自分への批判は耳に届いていません。滑稽なことに。


第百七十六話   完


                     2008・5・14
小説・詩ランキング ○●へ多利あランク●○site_access.php?citi_id=254078182&size=200 真・恋姫†無双~萌将伝~応援中!


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。