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第百七十話 今までのことは ☆
               第百七十話  今までのことは
「神聖ローマここにいたんだ」
「えっ、御前どうして」
 自分の前に現われかけてくるイタリアを見て驚くことしきりです。あたふたとしています。比較的冷静な彼にしては珍しい様子でした。
「おはよーーーー」
「何でここがわかったんだ!?」
「何となくだよ」
「何となくでわかったのか。まあいい」
 釈然としないながらもイタリアに対して言います。
「止まれ!」
「!?」
「それ以上近付くな!」
 こうイタリアに言うのでした。
「そうだ、その辺りでいてくれ。いいな」
「うん」
 とりあえず自分の前で止めます。そのうえでイタリアに対して言うのでした。
「何で御前は追いかけると逃げる癖に俺が逃げるとおっかけて」
 全身に汗をかいて顔を真っ赤にさせながらの言葉でした。
「折角合わないように早起きしたっていうのに」
「神聖ローマ?」
「・・・・・・あのな、イタリア」 
 無理矢理自分を落ち着かせて次の言葉を出しました。
「御前に一つ言わなきゃならないことがあるんだ」
「言わなきゃいけないこと?」
「今まで御免」
 視線を逸らして少し俯きながら彼に謝るのでした。彼にしては精一杯の、誠意を込めた謝罪です。
「もうさよならだから安心しろ」
 お別れの言葉でした。もう神聖ローマの他の皆は出発しています。本当にイタリアと神聖ローマにとってお別れの時になっていました。


第百七十話   完


                  2008・5・10
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