第百五十話 相互補完
第百五十話 相互補完
「しかし御二人は」
今日も一緒にいる日本、イタリア、ドイツの三人。日本がいつものようにイタリアとドイツを見て口を開きました。
「仲がよくて何よりですね」
「うむ。こいつは目を離すと何をするかわからないからな」
「ドイツは頼りになるからね」
そう言い合います。
「家の景色も食べ物も気候もいい」
「いざっていう時の心強い存在だと」
「相互補完というわけですね」
日本はそんな二人の関係をこう言い表しました。
「それは非常にいいことです」
「日本はそうした人いないの?」
「確かいなかったか?」
イタリアとドイツは日本に対して問います。
「何か日本のお家じゃ孤立してる孤立してるって五月蝿い人がいるけれど」
「あれは只の大嘘吐きです」
残念なことに世の中には平気で嘘を吐く人もいるということです。
「殆どの人がわかっていますから」
「だといいけれどね」
「それでいるのか?」
「認めたくはないです」
表情を消してこう二人に答えます。
「いないと思っています」
「いないと思うって」
「どういうことだ?」
二人にはこれがわかりません。
「いるってこと?」
「思うということは実際は」
「ではいません」
日本の顔が今度は暗くなりました。
「そういうことにしておきましょう」
「!?何か今の日本って」
「おかしいぞ。どうしたんだ」
二人はこの時聞こえていませんでした。遠くからマンセーーーーーーと大声で叫ぶ声が。日本もそれはあえて聞こえないことにしていたのです。大人の事情というやつです。
第百五十話 完
2008・4・30
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