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第百四十八話 スカラ座
                第百四十八話  スカラ座
「ここですね」
「うん、そうだよ」
 イタリアは今日は日本とドイツをミラノのスカラ座に案内しています。見るだけで豪華絢爛な世界のオペラハウスの中でもとりわけ立派なオペラハウスです。二人をそこに案内したのです。
「ここはオーストリアさんが建ててくれたんだ」
「あの方がですか」
「あいつの音楽好きは際立ってるからな」
 ドイツも素直に感心しています。
「何時見ても見事なものだ」
「色々あって俺のものになったんだけれどね」
 イタリアはそのスカラ座をにこにことしながら見て二人に説明します。
「オーストリアさんが建ててくれなかったらやっぱりなかったんだよね」
「そうですね、確かに」
「今じゃオーストリアさんに凄く感謝してるよ」
 こうも言います。
「あの時は怖い思いもしたけれどね」
「オーストリアさんの音楽ですか」
「ねえ日本、ドイツ」
 イタリアはまた二人に声をかけてきました。
「何でしょうか」
「何だ?」
「ここの次はオーストリアさんのところへ行こうよ」
「オーストリアさんのところへ」
「そうだよ、ウィーン国立歌劇場」
 言わずと知れたスカラ座と並ぶオペラハウスです。最早殿堂ともなっています。
「そこにね。どうかな」
「いいですね、それは」
「悪くないな」
 にこりとしている日本に対してドイツは少し複雑な顔です。やはりオーストリアですから。
「ではここでまずは椿姫を観て」
「それからウィーンでフィガロの結婚にしようよ」
「わかりました」
 こうして三人はオペラハウス巡りをすることになりました。オーストリアさんが今も愛している音楽を聴く為に。


第百四十八話   完


                  2008・4・29
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