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第百四十七話 大好きな時 ☆
                 第百四十七話  大好きな時
「貴方はもう少し慎重になるべきであって」
 オーストリアさんは規則や規律にはとても厳しい人です。それでドジなイタリアはよく怒られます。しかも。
「反抗は許しません」
「うわああああああああああ・・・・・・」
 ちょっとでも反抗すると物凄い勢いで踏み潰されてしまいます。それもいつもです。そんな有様でしたのでイタリアはオーストリアさんが怖くて怖くて仕方ありませんでした。
 けれどそんなオーストリアさんが大好きになる時間がありました。それは」
「イタリアですか」
「あっ、すいません」
 オーストリアさんのピアノを扉を少しだけ開けて覗くようにしてこっそりと、隠れて聴いていたその時です。不意にオーストリアさんがイタリアに対して声をかけてきたのです。
「そんなところに立っていないので部屋に入りなさい」
「いいんですか?」
「構いません」
 こうしたことには凄く鷹揚なオーストリアさんなのです。そして。
「席はあります。ちゃんと座って御聞きなさい」
「わかりました」
 言われるままちょこんと席に座って音楽を聴きます。イタリアはオーストリアさんの奏でる奇麗な音楽が本当に大好きなのでした。苦しい時や困った時があればいつもオーストリアさんの曲を聞いて苦しい召使い生活の慰めとしていたのです。


第百四十七話   完


                 2008・4・29
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