第百四十一話 落ち込む理由 ☆
第百四十一話 落ち込む理由
イタリアが野原で楽しく兎や犬と遊んでいると。とはいってもやっぱり犬には後ろから帽子を噛まれていますが。それでも遊んでいるといつも元気なスペインが落ち込んでいるのに気付きました。草原の高いところに三角座りになってしょぼんとしていたのです。
「あれ、スペイン兄ちゃんが寂しそうにしてる」
それに気付いて彼に声をかけます。
「ねーーーねーーースペイン兄ちゃん」
「ああ・・・・・・イタちゃんか」
見れば顔も落ち込んでいます。普段とは全然違います。
「どうしたの?」
「一つだけ言うとくで」
その暗い声でイタリアに言います。
「今のうちやで」
「今のうち?」
「そや」
こうイタリアに言うのです。
「今のうちに好きなこと全部しといた方がええで」
「えーーーっ!?」
イタリアはその言葉の意味がわかりませんでした。その間にも帽子を後ろから犬に噛まれていますがそれには気付いていません。かなり悪い犬みたいです。
「何でなの、それって」
「あんたもそのうちわかるで」
やっぱり寂しい顔をしての言葉でした。見たら背中には何かハプスブルクという名札が貼られていてそのうえフランスが苦戦しています。苦戦している相手は茶色の髪を後ろで撫で付けた眼鏡の気品のある美青年です。一体誰なのでしょうか。少なくともイタリアにとってはいい人ではないことは確かなようです。とりあえずイタリアにとっていい人はこの時代いないのでした。
第百四十一話 完
2008・4・26
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