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第百三十五話 味方はいない ☆
               第百三十五話  味方はいない
 昔々イタリアは芸術と貿易しかない欧州のいじめられっ子でした。その頃はそんな時代だったのです。それであのフランスがイタリアにちょっかいをかけています。
「おいイタリア」
 その頃はお髭もなくとりあえずまともそうではありました。
「今度御前の土地ちょっと欲しいんだ」
「あ、あげるから」
 イタリアは震えながらフランスに応えます。泣いてもいます。
「髪の毛引っ張っちゃやだよーーーー」
 イタリアのアホ毛を触っているのです。何故かイタリアはここを触られると弱るのです。当然それをわかってやっているフランスです。
「そうそう、今度カントゥッチーニ一杯くれよ。あれ好きなんだ」
「あっ、俺も絵欲しい」
 茶色の短い髪と同じ色の目をした明るい顔のやや童顔の青年もそれに応えます。スペインです。イタリアは弱いので強いフランス兄ちゃんやスペイン兄ちゃんの言いなり状態だったのです。からかわれっぱなしでした。
「よーーしいい子いい子」
 イタリアを抱っこして笑うフランスです。
「お礼に高い高いしてやるぞ」
「やーーーーっ、下ろして怖いーーーーーーー」
「御前ホンマちっちゃいまんまやなあ」
 スペインはフランスに意地悪されて泣いているイタリアを見て言います。
「絵ばっかり描いてるから大きくならへんのとちゃうか?」
「おい御前等!」
 そんなイタリアにも味方が!?ここで二人の後ろから声が。
「イタリアを放せーーーーーっ!」
 そう言って現われたのは金髪碧眼の凛々しい顔立ちの少年。青いマントと帽子がよく似合っています。その彼は。
「イタリアは俺とローマ帝国になるんだからな!」
 神聖ローマ帝国でした。一番イタリアを狙っている人です。味方なんている筈もなかったのです。


第百三十五話   完


                  2008・4・23
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