第千二百二十九話 平和な日本 ☆
第千二百二十九話 平和な日本 ☆
七年戦争で欧州が大変な時です。日本では杉田玄白がオランダの解剖学の本を日本語に訳していました。後の解体新書のことです。
その玄白先生に日本が声をかけました。髪の毛が一本もない人のよさそうなお爺さんです。
「玄白さん玄白さん」
「何でしょうか」
「よかったら私も手伝いましょうか?」
「ああ、有り難いです」
こうして日本が一緒になりましたがまずは。
「杉田」
「はい」
暫く間を置いてまた。
「杉田玄白」
「はい」
「杉田玄白でーーーーす」
「静かにして下さい」
こんなやり取りをするのでした。
日本はそれからものどかに時間を過ごしました。何も問題も不安もありませんでした。
「このまま静かに過ごしていたいですね」
「草木みたいにですな」
「はい、本当にそんな感じで」
こう大阪にも答えます。本当にのどかです。
「このままずっと」
「そうですなあ」
そんな平和な時代でした。今では想像もできません。
第千二百二十九話 完
2010・2・12
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