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第千二百十九話 その手紙はない ☆
             第千二百十九話  その手紙はない ☆
 女帝がオーストリアさんに命じた決断、それは物凄いものでした。何と一通の手紙を届けよというのです。
「この手紙をフランスに送ります」
「なっ・・・・・・」
 そこに書いてある一文は。
『親愛なるフランス様私と友達になって下さいませ  オーストリア』
 こう書いてあります。それを見たオーストリアさんは何時になく狼狽しています。まるで引いてはいけないカードを引いてしまったかのように。
「それは断固拒否します!」
 しかしそれを既に読んでいた女帝はすぐにハンガリーに命じます。
「ハンガリー押さえて下さい!」
「光栄です!」
 ハンガリーも何気に意味深いことを言ってオーストリアさんを後ろから取り押さえます。こうしてオーストリアさんは捕まって動けなくなりました。
 それでも口は自由なのでそれで対抗しようとします。
「私があの方とどれだけ仲が悪いか知ってるでしょう!?」
「それでもプロイセンに勝つ為です」
「止めて下さいあんな人と友達になる位なら」
 オーストリアさんはまだ抗議します。既に手紙を持った鳩が飛び立ってもです。
「何処かでお花でも売って暮らします!あ・・・・・・」
 ここで鳩が飛び立ってしまいました。それを見届けたオーストリアさんは。
「あっ、オーストリアさん」
「全ては終わりました」
 ぐったりとしてしまいました。しかしこれで賽は投げられたのです。


第千二百十九話   完


                 2010・2・7
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