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第百十三話 水道 ☆
                  第百十三話  水道
 ロシアがやって来るその日。日本の話を聞いて少し不安になっていたドイツでした。そのことでどうにも落ち着かないでいると家の窓の外から声が聞こえてきました。
「何だ、騒がしいな」
「うわーーー、凄いやこれーーー!」 
 ロシアの声でした。
「捻るだけで水が出てるよ。これ何て機械なのかな」
「危なくないですか?
 窓から見てみればロシアが水道の蛇口を捻っています。そこから水が出ているのでびくりしているのです。横ではエストニアがそれを覗きながら心配そうに見ています。
「これあれば何処でも水が飲めるね。これ持ってっていいかな」
「わあーーーー本当だ」 
 ラトビアが無邪気に出て来ました。それで手にその水を当ててみます。
「捻るだけで水が出るんですね」
 そのことに喜んでいます。ところが水がはねてそれがロシアの顔に当たって。瞬間的にリトアニアとエストニアの顔が恐怖で真っ青になりました。
「ロシアさん御免なさい、御免な・・・・・・ぎゃああああああああああっ!!」
「待って!」
 袋にしだしたロシアをリトアニアが止めます。
「落ち着いて下さいロシアさん!」
「ラ・・・・・・ラトビアァァァーーーーーーーーッ!」
 エストニアの絶叫が響きます。ぼこられて断末魔の如き絶叫をあげるラトビアとそれを気遣って叫ぶエストニア、必死にロシアを止めようとするリトアニア、笑顔でラトビアを袋にするロシア。四者四様のその惨状を見ていきなりドン引きするドイツでした。先が実に思いやられます。


第百十三話   完

  
                2008・4・11
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