第百六話 お留守番
第百六話 お留守番
「それじゃあ後は頼んだよ」
「はい」
内心嫌で嫌で仕方ないバルト三国を引き連れてドイツに出発したロシア。留守番にベラルーシを置いています。彼女は無表情にロシアに返事をしました。
「行ってらっしゃいませ」
「うん、じゃあね」
「あああ・・・・・・」
「お家に帰りたい・・・・・・・」
「僕達のお家・・・・・・」
後ろの三人が半分泣きながらロシアについて行きます。何はともあれベラルーシ一人になりました。そこにロシアの上司であるとてもおっかない人が来ました。
「ああベラルーシ」
「はい」
その上司にも表情を変えず答えます。
「実はな。グルジアと話をしていたのだが」
「グルジアですか」
「うむ、そうだ」
この上司とその片腕の気色悪い額の広い人の出身地でもあります。ロシアの部下の中ではとても怖い存在だとされています。
「どうも家の者が騒いでいるようだ。それで」
「わかりました」
相変わらず表情を変えずに頷きます。
「ロシアさんのいない間に済ませて」
「ロシアが帰って来てから本格的にだな」
「そうですね」
話が剣呑なものになっていました。
「まずは内側を完全に統制してだ」
「その通りです」
メイドなのに何故か持っているナイフが光ります。彼女も一体何者なのかその正体は全く不明であるのです。知った人はいますがもう何処にもいないだけで。
第百六話 完
2008・4・8 |