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第百三話 くるるん ☆
                  第百三話  くるるん
 今日はイタリアが自分の兄を日本に紹介する日です。とりあえず兄は日本は嫌いではないというのでまずはそれが安心でした。上司といい何故か日本に関しては妙に好意的なイタリアーナです。戦争での強さが違うせいでしょうか。
「日本はいいんだね」
「何でも生真面目な人間だと聞いているがな」
「そうだよ。すっごい真面目だよ」
 けれど天然なのですがイタリアもそうなのでそれは気付いていません。
「俺や兄ちゃんとは大違いだよ」
「おい、俺もか」
「だってそうじゃない」
 やっぱり微妙な間がある二人です。何とかかんとか話している間に日本のところに来て。それで兄を紹介します。
「俺の兄ちゃんなんだ」
「宜しくな」
「はい」
 日本はイタリア兄に挨拶を返します。けれどその視線の先は。
「あれ、日本」
 イタリアがそんな日本に声をかけます。
「何かあったの?」
「いえ、別に」
 こう答えますが実は。視線はイタリア兄のアホ毛に向けられているのです。そのくるるんとした毛に。イタリアに似ていますが何処か違う、その微妙なくるるんとした感じに日本は魅せられてしまったのです。
(何ですかそのくるるんは何ですかそのくるるんは)
 これは日本の心の言葉です。
(それは山菜大好きな日本人に対する挑戦ですか?)
 そう思いながらぜんまいを思い出してむしりとりたい気持ちでうずうずしていたのでした。やっぱり何処か天然でわからないものがある日本でした。本人は自覚していませんが。これがまた実に日本らしいと言えばらしいのでありますが。


第百三話   完


                 2008・3・8
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