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第千二十九話 あの時は困りました ☆
           第千二十九話  あの時は困りました ☆
 大昔のお話です。ローマ帝国が物凄く強かった時です。その時ローマ帝国の上司はネロという人でした。
 芸術を愛して気前のいい人でしたがむらっ気のある性格と能力なので困ったこともありました。そして気紛れか芸術やそういったものが好きなせいかこんなことを言い出したのです。
「オリンピアの競技に参加したいな」
「えっ、陛下がですか」
「そうだ。特に歌いたいんだ」
 皇帝はとりわけ歌が好きでした。それでその競技には何としても参加したいというのです。ところが。
 皇帝は歌が好きで歌うことも大好きです。ところが歌声はとても酷いものでした。つまり下手の横好きという類のものだったのです。
 それでも皇帝は皇帝ですから権力があります。それで競技に参加したのですが。
 これまた実に酷い歌でした。予想通りに。それで皆辟易したのですがやっぱり皇帝です。競技に優勝してしまったのです。
 他にも色々な競技で優勝しました。皆彼を褒め称えます。内心思ったことを隠して。
「困ったことになったな」
 金髪の長髪に青い目をした背の高い逞しい青年がローマ帝国に対して言ってきました。この人がローマの親友であるゲルマンです。
「あの人の周りはえらく不満に思ってるぞ」
「そうなんだよな。あれでいいところもある人なんだけれどな」
 ローマ帝国も皇帝の周りが不穏になってきているのは気付いていますので困っています。
「どうしたものかな」
「このままだと上司が代わるぞ」
「ああ、けれど何か周りの人達も今一つだしな」
「そうだな。少し荒れるかもな」
 不穏な空気が漂ってきました。さて、一体どうなるのでしょうか。


第千二十九話   完


                  2009・11・4
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