表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/60

第十六話 新☆能☆力

総合評価10000pt超えました!

皆さん本当にありがとうございます。

一週間がたった。

自走する家電やらなんやらを少し買って、ゴーレム(?)部隊を増やそうかな、と思っている今日この頃である。

一人で作業台もなしにロボット作りはキツい。

色々パーツを一つずつ買って、それを大量に複製(コピー)しているわけだが、組み立てるのは俺一人なのだ。

筋力とか持久力とか軒並み上がっているので肉体的な疲労はないのだが、精神的疲労は高まっていく。

まあそれでもコアの意志を反映できるロボットが一体でも居れば、かなり有益になるのは分かり切っているので、愚痴は内心に留めておくとしよう。

ちなみにレベルアップで器用さも上がっているようで、力加減は難なく行えるようになった。有り難い。


そして今日、ついに二階層が完成した。

部屋と廊下と階段が絡み合った三重構造。簡単にマッピングはできないと思う。

また、この階層からモンスターと罠を本格的に投入する。

ここから先は中級者用と言った感じか。

一階層と違い、下の階層へ続く階段は一つで、一階層の四つ葉のような構造でもなく、完全な一つの迷路だ。


出口が一つなので、ボス部屋を作ることが出来る。

上層のボスというわけではなく、あくまで一階層ごとのボスであるから、それほど強くなくてもいいだろう。


「ということで、フロアボスを設置したいんだけども、どれ召喚すればいいかね。」

『アークスケルトンはどうでしょうか。』


ふむ。アークスケルトンはスケルトンの上位種で、スケルトンナイトといった武器を扱うスケルトンの総称だ。

消費DPは300。今ならそれほど痛手でもない。

武器の違うアークスケルトンでチームを組ませることも出来るが、まだ二階層のボスだから一体で良いだろう。


その分レベルは高めに設定しておく。20レベル位で良いか。

ちょっとした強者なら単独でも倒せるだろうし、10レベルの奴もパーティーを組めば倒せる位の強さのはずだ。


『では、スケルトンナイトを召喚しますね。』


映像を見ると、用意されたボス部屋にスケルトンナイトが現れた。レベルは22に設定しておいた。


ダンジョンの機能として、「ボスモンスター」を設定できる。

これは「ダンジョン保護」と似たような機能で、殺されてもほとんどDPを消費せずに再度召喚する事が出来る。

「ダンジョン保護」と違う点は、ステータスが減らないことだ。「ボスモンスター」として設定しても、ステータスに変わりはない。

そのかわり、「ボスモンスター」として設定している間は、ボス部屋から出ることが出来なくなる。

また、倒された後下へ続く階段が現れ、部屋に誰も居なくなり、階段が閉じるまで、再生する事は出来ない。

設定するときに100DPを消費するといった制約がある。また、再生するときに1DPを消費するが誤差の範囲だ。

(ボス部屋では罠を設置出来ないので、スライム経験値装置を作ることは出来なかった。)


このスケルトンナイトにはボス部屋を任せるつもりなので、「ボスモンスター」を設定しておいた。


ボスモンスターにするには名前をつける必要がある。(すでにある場合はいらない。)

スケルトンナイトの名前か……

ナイト………ナイツ………


「よし!直樹にしよう。」

『………………えっと……………、ご主人様(マスター)がそれで良いなら、良いと思います。』


コアさんめっちゃ棒読み。

わかってるよ、ネーミングセンスが無いと言うんだろ?

ダサいって言うんだろ?知ってるよ。よく存在がダサいって言われてたもん。





ボスモンスターを設定すれば実績が解除されるかもしれないという期待をしていたが、特にアナウンスはない。

まあ解除されれば儲けもんくらいに思っていたからいいか。


「うし、ちょっくらボス部屋いってみるか!」


実験がてら、ボス部屋へ行くことにする。

別にコアルームと直通してるなんて事はないので、完成した一階層、二階層をモバイルコアの案内通りに進む。

完成した部分のダンジョンを見学することもできるので一石二鳥だ。


まあ転移門があれば楽なんだが…

実は罠に転移門自体はあるんだが、1セットに付き最低10000DPも消費するという高額商品なのだ。

転移門つくるなら80個部屋を作った方がましということだ。






ようやくボス部屋に着いた。

目の前に重厚そうな扉がある。ザ・ボス部屋といった感じだ。

扉に触れると、扉に刻まれた文様が青白く浮かび上がり、軋む音をたてながらゆっくりと開いた。

うむ。中にしっかり剣を持ったスケルトン、改め直樹が構えている。


「すまん!実験のためだ!」

「カタッ!?」


俺は直樹に回し蹴りを食らわせる。

無駄に高いステータスの俺の蹴りによって、直樹は高速で壁にたたきつけられ、無残に骨片が飛び散った。(字面やべえ)


まあ事前に了承も取ったから大丈夫だろ。カタッって何言ってるのか分からなかったが。

ボスモンスターは倒されると、そこそこ上質の魔石を落とす。まあボスモンスターにドロップアイテムが無いってのもあれだからな。

魔石一個に付き1DPっていうのはどういう仕組みなんだろう。

最下級の魔石の宝箱でも一つに付き5DP要るというのに。


しばらくすると、目の前に階段が現れた。

この先にはまだ一部屋しかない。とりあえず降りると、階段が閉まった。

ダンジョンマスターの権限で階段を開かせると、中にまたスケルトンナイトの直樹が再生していた。

「ボスモンスター」の機能は問題ないようだ。


来た道を戻るようにして、俺はコアルームに戻った。

帰り際、直樹が睨んでた気がするが、表情筋や皮膚なんてないので気のせいだろう。





コアルームに戻るなり、コアは俺に報告してきた。


『コアルームもボス部屋みたいにボスモンスターを設定できるみたいですよ。』

「へー、ラスボスみたいなものか。でもそれでダンジョンマスターがボスモンスターになったら、ダンジョンコアはどうなるんだ?」

『ダンジョンコアと融合したダンジョンマスターは、ボスモンスターになれないみたいです。』


まあダンジョンマスターが不死身とか、何の冗談だよって感じだよな。


「しかしそれなら、俺はボスモンスターになれるんじゃないか。」

『ええ、ダンジョンコアと融合していないご主人様(マスター)は、「ボスモンスター」を設定できます。』


やったね不死身になれるよ!(コアルーム限定)

まあコアの入っているパソコンが壊されたら詰みなのは変わらんのだが。

結構外出する予定だが、「ボスモンスター」設定は解除できるので問題ない。まあ設定する度に100DP消費するのは痛手なので、今回だけのお試しだ。


ぶっちゃけこのダンジョン内では俺は最強なので、ラスボスでも問題ない。


「んじゃやってくれ。」

『了解です。…………設定完了しました。』


んー、召喚するときみたいにエフェクトがないから実感が湧かないな。弱くも強くもなっていないし。

だからといって自殺するつもりもないので実験のしようがないか。

コアルームはボス部屋と違って、部屋内に罠を設置できるのか。

ん?じゃあコアルームにスライム経験値装置を作ることも出来るのか?

ただ、自分の部屋で永遠に死に続けるスライムをみたいかと言われれば迷う。

それならスライムを10体増やした方がいい気がする。ボスモンスターは一部屋一体しか設定できないから量産もできないしな。


ふとステータスをみると、称号に「ボスモンスター」が追加されていた。

いやモンスターて、人間なんだが。

たしかにステータスは人間やめてるかもしれないけど俺はまだ人げ………


『実績が解除されました。

実績「上げて落とすタイプ」』







え?このタイミング?

詳細を見てみる。




実績「上げて落とすタイプ」


条件:直近の階層のボスモンスターと500レベル以上の差が開いている。


油断させといて、次のフロアボスで希望をぶち壊す。サディスト過ぎるだろ本当に人間ですか?あなたの血は何色ですか?






ちょ、説明文が批判してくるんですけど!

別にそんなつもりはねーよ……偶然だよ偶然!

確かに俺のレベル今600ぐらいだけど!

ていうか改めて俺のレベル見ると、いかにインフレしてるかがわかる。もしかして既に人類最強なんじゃないだろうか…


うん、まあ結果オーライ結果オーライ。

新しく能力(アビリティ)を手に入れられるってことだ。

ポジティブポジティブ。なんとなく言外に化け物と言われてる気がするが気にしない。









ご主人様(マスター)……本当にその能力(アビリティ)でいいんですか……?私が言うのもなんですが……』


コアは複製魔法(コピー)を手に入れたときも同じように聞いてきたが、今回は何故か蔑みが声に混じっている。合成音声なのに器用なことするな。


「前々から考えていたんだ。たぶんこの能力(アビリティ)複製魔法(コピー)と相性がいいはずなんだ。これでロボット作りも楽になるかも知れないんだぞ?」

『今回ばかりは信用できません。』


やべえなんかコアが俺に失望している気がする。

でも本当だって、ずっと考えてたんだって。やましいことは考えていないって。


まあ思った通りの結果になるかは賭けなんだよな。

もしかしたら全くの無駄能力になるかもしれん。


ええい周りに惑わされるな!覚悟を決め、選択しろ糸目!!


内心で自分を一喝し、クリックした。



 幻影

 分身

 転移

 透明化

> 触手

 


カチッとな。




能力(アビリティ)触手(アームズ)」を取得しました。』











今回のあらすじ


触手、解禁




最近、今回のあらすじよりも前回のあらすじを書いた方が良いのではないかという神の啓示があります。

次回からそうしましょうか。



ちなみに触手獲得は正規ルートです。

ていうか散々重ねてきた触手ネタはこの日のためにあったといっても過言ではない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 触手が出てくると実家のような安心感が得られる所
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ