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シンデレラの裏話

作者:桜桃りゆ
王宮


「昨日の彼女と結婚したい。彼女の内面から輝く清廉さはきっとこの国一だ。」

熱の入った王子の言葉に側近である親友は腕を組んで聞いている。

「だが、名前が解らないんだろ?似顔絵でも描かせるか?」

「いや、それはきっと無駄だ。」

「あ?何で言い切れるんだよ?」

「よく考えて見ろ。あれは所謂婚活パーティーだ。つまり、かなり気合いの入った令嬢がかなり気合いを入れて着飾ってきたんだ。つまり、あのパーティーの姿を絵にしても周りは解らない可能性が高い。ついでに名乗らず慌てて帰ったという事は俺との婚活パーティーに乗り気ではなかったが家の事情か何かで参加したんだろう。名乗りでない可能性もある。」

(意外に考えてるんだな。)

側近は感心しながら思案する。

「もし、理由があって参加しただけなら髪の色とかもあてにできないな。今は髪を染めたり、カツラを使うのが流行ってるし。下手な探し方は肉食令嬢に隙を与えかねないな。」

我こそはと名乗り出られては収拾がつかない。

あのパーティーには王子の年齢+-5歳の15歳から25歳の国中の女性が集まっていたのだ。

恋愛結婚した方が優秀な子が生まれやすい王家の策が裏目に出た目に出たようだ。

「しかし、手がかりはある。このガラスの靴だ。こんな丈夫なガラスは珍しい。調べたら魔法が掛かってるらしい。そんな物を処分はしないだろうからもう片方は本人が持ってる筈だ。」

「なら、その片方を探すのか?でもそれを探すには家をくまなく探さなければならないだろう?」

「その必要はない。父上に王命を出して頂き、全員に履かせる。かなり細身で小さい靴だ。滅多に履ける女性はいないだろう。複数居ても絞れれば俺は解る。」

(かなり本気だな。目が獲物を狩る狩人じゃねぇか。……レディは御愁傷様だな。)それから王子は大急ぎで職人に木で同じサイズの靴を大量に作らせ、街や村ごとに一斉に調べた。

これでガラスの靴の事を口にする、もしくは不自然な態度をとる者も探した。

王都だけはガラスの靴を使う。

一週間も経てば見つかるだろう。



一週間が過ぎ、とうとう王都郊外のシンデレラの家にも使者がやってきた。

前情報でシンデレラの存在も知っていたのでシンデレラも呼び出されていた。

使者は側近だったがシンデレラを見た瞬間、王子の言葉にピッタリだと思った。

汚れても美しく輝く金髪、陽光に照らされた新緑の瞳、小作りだが整った顔立ちに小柄で細身のスラッとした美少女。

(王子の言葉は何も間違ってないな。)

側近はさっさと姉達を済ませると靴を磨き直してシンデレラの前に置く。

おずおずとシンデレラが履くと誰よりもピッタリはまった。

側近はシンデレラに反論の余地も許さず捲し立て、義母達を黙らせてシンデレラを城に連れ帰った。

「君にも色々あるだろうが、とりあえず王子に会ってくれ。このままでは埒があかないんだ。」

「……はい。」

不安そうなシンデレラに側近も申し訳なくなるが仕事が優先だ。

(きっと王子なら口説き落とすだろう。何と言っても不言も有言も実行するやり手だし。諦めるなんて辞書にないからな。まぁ、幸せにはするだろうから問題はないよな。)

側近は早々に考えをやめた。





結局、城についたシンデレラは熱烈に歓迎し、熱のこもった瞳でまっすぐに愛を捧げる王子にほだされて結婚を決めた。

因みにシンデレラから事情を聞いた王子はシンデレラの家を調べ、跡取りたるシンデレラから多くを奪ってきた義母達を罰した。

本来簒奪は重い罪に問われるが、シンデレラの優しさと王子の結婚の恩赦で国の最果ての寺院での生涯奉仕で許された。





魔法使い


いや、まさか王子をモノにするとはのぉ

そんな気はしてたが、上手くいくなんて………くくく、これでまた良き子が生まれる筈じゃ

真に輝く子が産まれた時、その子も前の子達のように頂こう

……それがこの大悪魔とのじゃからな

直系王族に産まれた美しい魂を持った美しい子を生け贄に国を繁栄させる

既に契約を覚えてる者はいないが、契約は契約

国が続く限り守ってやろう

王族の贄を得るために

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