第四十五話[告白]
「結局入ってしまった」
「別にいいじゃん。気にしない気にしない」
「よくねーよ」
なぜだ!どこをどう間違ったらこんな部屋割りになるんだ。
《由美、浩ペアー》
《龍平、聖子ペアー》
《原田、田辺ペアー》
おかしくね?明らかに何か仕組まれてるよこれ。
絶対原田のせいだよ。
しかも泊まる場所からして終わってるしよ。なんでラブホっぽいホテルに泊まってんだよ。つーか90パーセントラブホだよここ。
頭の中でいろんな点について突っ込んでいる俺。
「おー、でっかいベッド!」
由美はベッドに寝転がる。
この部屋を少し詳しく説明すると外装はたいして派手ではない。部屋の広さは二人では十分すぎる広さだ。ただ部屋の壁に貼ってあるポスターが気になる。よく見るとマムシドリンクのポスターだ。このポスター貼った奴死んで下さい。
「ふかふか♪寝ちゃいそう・・・ん、何だこれ?」
由美が手に持っているものは・・・
「香水か、シャンプー?」
由美は手にその液体を垂らしてにおいを嗅いだ。
「なんかヌルヌルするんだけどこれ」
俺は由美からすばやくその物体を取り上げだ。
「ねぇ浩、何それ?」
「これはローシ・・・じゃなくて男が使う物だからお前には必要なし」
「ふーん。じゃあこれは?」
由美はベッドの下からバ〇ブを取り出した。
「ぶはー!!」
俺は吹き出しながらも由美からそれを強引に取り上げた。
「これは子供が使うオモチャだからお前は必要ないんだよ」
「ふーん、オモチャね。でも何でホテルに・・・」
「ストープ」
俺は由美の言葉を強引に終わらせた。
「この話は終わりだ。荷物の整理をしてこんな部屋早く出よう」
やべ、俺の身が持たない。由美もどれだけ天然なんだよ。普通、あのくらいの道具くらい見当がつきそうだが。
「なんで私が龍平となのよ」
「お!ちゃんと下の名前で呼んでくれたな・・・・・・じゃなくて俺も高木とじゃなくて由美ちゃんと一緒がよかったんだけど」
「余計なお世話よ」
「あー、そうですか」
二人の目線に火花が散る。
「汗かいたから着替えるわ。向こうの部屋にいってちょうだい」
「誰もお前の裸に興味なんかないし」
「何ですって!」
「何でもねーよ」
龍平は隣の部屋に入る瞬間に小言で呟く。
「普通にしたら可愛いのに」
「絶対仕組んだでしょ原田さん」
「そうよ。あの組み合わせが一番面白いと思ってね。それに・・・」
「それに?」
「私、あんたの事が好きかもしれないから」
「は?」
突然の原田の言葉に田辺は困惑している。
「好きかもしれないじゃおかしいわね。じゃあ言い方変えるね・・・・・・好きなのよ」
まさかの告白!!
田辺の答えは・・・
「僕も前から原田さんは好きだったよ」
にこりと微笑む田辺の顔はとても嬉しそうな表情を作り出していた。
「まぁ、うすうす感ずいてはいましたけどね。僕によくちょっかいを出してくるんで」
「ばれた!」
「でもそんな風な原田さんに僕も惚れたんですよ」
原田の顔からなぜか涙が流れていた。
告白できた嬉しさの涙であろうか。今までの原田の顔にこのような表情を見るのは多分初めてであろう。
「ちょっ!大丈夫ですか」
田辺は原田の顔に近づく。
・・・と次の瞬間。
《チュッ》
「%〆〇*≪#∽」
口と口が合わさった。
田辺は驚いてその場で硬直しており、原田は目を閉じ田辺の口にやさしいキスをした。
少しの時間が経ち、口と口はゆっくり離れた。
「田辺のファーストキスいただいたぜ」
「僕は・・・今・・・キス・・・マジで・・・」
頭が沸騰してるかのように顔が真っ赤だ。
《五分後》
お互い緊張の糸がほぐれて会話を弾ませている。
「しかし原田さん。告白の場所がここというのはどうでしょう?」
「二人だけの空間だったからつい。あ!でもこれはまだ駄目だからね」
そう言い原田さんはベッドの下にあったオモチャを取り出した。
「まだ駄目ってどういう意味?」
「そういう意味よ」
《ブー!!》
鼻から大量に鼻血が出た田辺であった。
「冗談が通じないのね田辺って・・・」 |