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40話 英雄少年も帝国行きになりました…

間がめちゃくちゃ空いてしまって申し訳ありません!

リアルがリアルで忙しかったので…

執筆に時間が空いているので書き方が変わっていたら教えてください!

エリカが馬車に向かう間に、回復担当の少女の能力で全快した勇者がついていく。まるでさっきの出来事がなかったかのように皆無表情だ。その光景にサリバンとアンドレスは嫌悪感なのか表情が暗い。


「おい、エリカ…この男のはこの村に置いていく」


「何を言っているのですか!先ほどの能力も見たではありませんか。危険です」


「だが、この能力は条件があるだろ。それにこの子がもし悪いことをするのならその時は俺が始末する」


「ですから、この子は既に帝国の所有物です!それ以上の発言は許しません」


「許す?何のことだ?さっきも言ったが俺は帝国につくなんざ一言も言ってねーだろ?それに所有物ってなんだ?この子はただの男の子だ。能力だけで、子供を親から離すなんざ俺が許さね。」


「この世界にいる以上全てのものは王のものです。あなたも例外ではありません!」


「何なら今いる勇者を殺して逃げても俺は構わないんだが?…はぁ…なら、褒賞だったな。俺はこの男の子をもらう。」


「それは…わかりました。王に許可を得ます。男の子と共に帝都に来てもらいます」


エリカは一瞬考えるそぶりをするとすぐに俺を睨んでくる。俺は気付かれないように視線をそらすと母親が泣きそうな顔で俺を見つめていたことに気づいた。俺は瞳を見ながら大きく頷きもう一度エリカに視線を戻す


「この母親も一緒に来てもらう。男のこが目が覚めた時また、暴れられたら困るだろ?」


「ち…。わかりました。乗ってください。」


俺はそっと母親に笑顔を向け、抱えていた男の子を母親に預ける。すると、サリバンとアンドレスが近づいてくる。表情はさっきとは違い怒っているように見える。


「どうもおかしいぞ。昔はここまで強制的に英雄を集めることはなかった」

「私も…今の雰囲気から少し違和感を覚えます…」


「わかってる。何かあった際は二人はあの子供と母親を連れて帝都…いや、帝国から出ろ。」


「わかった…」


二人の頷きを確認してから勇者の馬車に向かっていく。アンドレスは母親に付き添い、サリバンは周りの勇者を警戒する。俺は立っていた村長に近づく。


「さっきの話聞かせてもらいました…本当に助かりました。それで…あの子をどうするおつもりなのですか?…」


「俺は帝国の人間じゃないから安心しろ。あの子は俺が預かるが、成長して能力をしっかり使えるように教育してやる」


「あなた様は…わかりました。お願いいたします。」


「ああ」


村長が深く頭を下げる。俺はそっと村長の肩をたたくと、そのまま馬車の方に向かう。

全員が馬車に乗り込むと、すぐに出発した。男の子とその母親は俺たちと同じ馬車に乗り込んでいる。馬車の中は二人増えたことで狭くなったが、男の子は母親が抱っこしロゼはマリアの膝の上でおとなしく本を読んでいる。まあ、男の子がきになるのか本から視線を外し母親の腕の中の男の子を見つめている。思春期にしては早いんじゃないかな?…

俺はそっと窓から外を眺めると、家にこもっていた村人が見送っていた。その目は何を思っているかわからなかったが、村長の目だけは他の村人とは違ったように感じる。


「あ、あの…ありがとうございます…」


「何を感謝しているのかわからないな。その子は結局あんたから離れてもらうことになるんだぞ」


「ええ…それでも…マグネのためになると思います…」


「安心してください!この私がきちんと見守ります!!」


アンドレスが鼻息を荒げながら母親を見つめる。サリバンはエリカを睨むように見つめている。


「ボルト様、あなたには一つ注告しておきます。」


「なんだ?…」


「帝都ではボルト様のような考えは通じません。そのことを十分理解していただきたいですね」


「俺は俺のしたいことをする。それはどこだろうと曲げるつもりはない。」


そういうとエリカは一瞬怒ったような表情をすると、すぐに黙りこむ。村に着く前に俺をいじっていたエリカとは全く違う。これが洗脳の影響かだろうか。しばらく続く沈黙。俺はそっと窓枠に頭を預け寝たフリを決め込む。もうすぐ帝都に着くだろう…



時間は少し戻り、対堕勇班と合流後、帝国に帰還することになったメル一行。



「カエデ…少しいいかしら…」


「うん…私も報告する前にメルちゃんに話がしたかった…」


「そう…ねぇ、サキ、帝国に転移する前に少しいいかしら?」


「いいっすよー」


そういうと、メルとカエデはサキと呼ばれた少女から離れると小声で話し始める。


「あのボルトと名乗った男…あなたはどう思うの?」


「私は…帝国には聞かれた事しか答えないつもりだよ…メルちゃん、あの人の職業について何も言ってなかったよね?…」


「ええ。あの時はバタバタしていてちゃんと聞いていなく忘れてしまったわ……職業…そうですね…暗殺者とかでしたか?…」


「違うよ…『使徒勇者』…説明文まで読む暇はなかったけど、神の遣いの勇者って事は…あの人を転移させたのは本当に神様なのかもしれない…」


「神…そうですか…なるべく言わない方がいい方でしょう。何としてでもあの方を引き込むのです。あの方こそ本当の希望なのかもしれません」


「うん…私たちの方が先に帝国に着くことだし、私がユーグリッド先生に伝えておくよ…いよいよ動き出すかもね」


「ええ…私たちも覚悟しておく必要がありますね…」


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