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37話 英雄について話を聞けました…

誤字脱字が多く申し訳ありません。

訂正しているつもりですが、なるべく教えてくださると助かります。宜しくお願いします。


現在他作品の更新を優先しています。読者の方には申し訳ありませんが、更新ペースが遅れてしまいます。

誠に申し訳ありません。

エリカが出発の号令ししてからは早かった。まるで軍隊のようにキビキビとした動きで、どこから出したかわからない馬車を、どこからやってきたかわからない馬につなげる事、3台。総時間5分もかかっていないだろう。

その光景を当たり前のように眺めるエリカに、俺たちは若干ビビる。能力で言えばエリカは強くはないのに、どこにここまで勇者たちを動かせる力があるのかわからない。


「……完了まで5分と14秒ですか。まあ、いいでしょう。さあ、どうぞお乗りください」


「ああ、失礼する。」


馬車の中でも一番豪華な馬車に乗り込む。他の勇者たちは二台の馬車にそれぞれ分かれて乗り込んだ。馬車の中は見た目以上に広くなっており、いたるところにこだわり抜かれているようだ。俺とマリアでロゼを挟んで座る。

アンドレスとサリバン、エリカは向かい合って座る。


「さて、帝国は俺たちに何をしたいんだ?」


「先ほども言いましたが、王から褒賞などがあります」


「それは、さっき聞いた。俺はその『褒賞以外』を聞いてる」


「はぁ…申し訳ありませんが、そのお話がしたいのでしたら外に出ましょう。」


「それは俺たちには関係ないのか?」


エリカが俺を見つめながら、外を指差す。すると、サリバンがエリカに聞いてくる。まあ、当たり前だ。サリバンとアンドレスにも同じように褒賞をもらう権利がある。なのに、話に混ぜてもらえないのはおかしい。


「ええ。関係ございません。これはボルトさん…いえ、英雄としてのお話です」


「っち…勝手にしろ」


サリバンとアンドレスが俺を見つめてくるので、軽く頷いて見せると頷き返してくるマリアとロゼには「少し行ってくる…」と伝えておき、馬車から降りた。


「それで、王様とやらは何をしたいんだ?」


「英雄…ボルト様は英雄をどこまで理解していますか?」


「勇者物語で読んだ程度だ。確か、勇者と英雄がパーティ組んで魔王を倒した?だったか?」


「まず、勇者と英雄の違い。それは勇者は召喚され、英雄は現地人であること。そして、勇者は職業に就けない。なので、職業による恩恵が受けられません。」


「職業による恩恵?なんだそれ」


「そうですね…私も恩恵を受けていないのでどの程度かわかりませんが、例えば『剣士』の場合は『剣を構えると、攻撃力増加』『切れ味増加』など様々です。」


そうか…俺の場合は『スキル取得条件の解除』『スキルレベルの必要経験値半額』『天声天使』か…職業はかなり重要なんだな。


「そうか。」


「それでボルト様は何の職業で?」


「それはすでにカエデが見えたんじゃないか?」


「それもそうですね。話が逸れました。英雄は職業に就け、召喚されていないことです。それで、英雄と勇者の共通点は『特殊スキル』を所持していることです。まあ、この世界の人々はそのことを理解していない人が多いですが」


「『特殊スキル』ねぇ…」


「ええ。特殊スキルは様々です。歌を上手く歌えるようなスキルから、人を見ただけで石化させる能力など」


「俺以外に英雄はいるのか…」


「ええ。大勢…というほどではありませんが、数はいます。国王様はおそらくボルト様を仲間に引き込みたいのでしょう。魅力的な能力ですから…召喚系は今の時代はいませんから」


「そうか。だが、俺は帝国の仲間にはなるつもりはない」


「何故です?…」


「俺はエルフに知り合いがいる。その時話を聞いた。」


「エルフを信じるので?日本のファンタジーを鵜呑みにしているんですね。」


「どういうことだ?…」


「獣王国に勇者を引き渡しているのは先ほどお話ししましたよね?しかし、獣王国に引きわたしていなかった勇者を獣王国は狙って攻めてくるらしいのです」


「それは誰から?…」


「あくまで噂です。しかし、帝国は本気にしています…」


「すまないが、噂話を信じるほど、お人好しじゃない。俺は褒賞をもらったらすぐに帰る」


「なら、なぜ今回の堕勇は獣王国の勇者だったのですか?そして、これまでも多くの獣王国の勇者が堕勇として捕縛されています」


「それは俺に聞くことじゃない。それに、俺は自由にさせてもらう」


「そこまでの力があって!なぜ!「プルプルルプルぅ〜」


エリカが感情的に叫んでいる途中で、気がぬけるような音がなる。まるで携帯電話の着信音のようだ。そういえば、この世界に携帯は使えないよな?

エリカは深くため息をつくと、ポケットから金色に輝くライオンを取り出した。メルが使っていた通信道のようだが、スピーカーオンリーか。


「はい、エリカです。」


『お、お疲れ様です、エリカさん!S班のルカです!!!こら、モトキ!しっかりと、抑え…キャッ!』


「ルカ!ルカ!!大丈夫ですか?状況を伝えなさい!」


『…ちょ、バカ!連絡中よ!…ぁ、もしもし!エリカさん!今、サリアちゃんが!予知したんですが…暴れてて!」


「予知?何のですか?」


『その場所から西に20キロ行ったあたりに小さな村があります!そこに、英雄の反応です!サリアちゃんがここまで暴れているということは、相当な強さだと思います!』


「わかりました。では、とりあえずその英雄はどのような姿で?」


『見た目は男の子です!それ以外…ちょ、モトキ!ああ!サリアちゃん!いいよ、モトキ!ゴトウさん呼んできて…』


そのままガチャガチャと何かがわ折れる音とともに、電話が切れた。どうやら相当なことが起きているようだな…英雄か…

エリカは電話をポケットにしまうと、俺を見てくる。


「行くのか?」


「ええ…行きます。その…少しだけ協力していただけると助かります。」


「こんなに勇者がいるのにか??」


「ええ…あなたの力が見てみたいのです。力によっては王にお話ししますよ」


「なるほどな…とりあえず、その英雄さんに会いに行くぞ」


「ええ…」


俺は馬車の扉を開け、わざとらしくエリカを先に入れる。レディーファーストだ。

エリカが中に入ってから、俺も中に入ると全員が俺を見てくる。サリバンとサンドレスは心配したような目で、マリアとロゼは何やら疑っているような目だ。エリカは、そっと窓を見ながら唇をわざと、袖で拭う…おい!やめろ!


「ボルトさん…後でお話しがあります」


「は、はい…」



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