表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/44

31話 堕勇の正体なんですが…

遅れてしまい申し訳ない!

何か間違っていましたら教えてくださると助かります!

対人戦か…ゾクゾクするねぇ…


「大丈夫か?」


「へ?ああ、大丈夫だ…いくぞ」


俺は早速歩き始めた。するとすぐに多くの冒険者が駆け寄ってくる。先頭を歩く俺が一番集中して集まってくるが、全員を木刀で叩き伏せる。スキルを付与してあるが、かなり余裕だった。やはりモンスターだと違うのか?いや、操られている状態だと、そこまで強くないのか…

二人を支援しようかと思ったが、すでに粗方方が付いていたので、そのまま歩き始める。それにしても多くの冒険者を倒しているが、少し進めばすぐに集まってくる…面倒だが、一人当たりにそこまで力もいらなので、苦労ではない。手間がかかるだけだ。

とにかく冒険者が多い方に向かっていくと、どうやら街の真ん中にある巨大な屋敷のようだ。確か…あそにシャルルガが住んでるんだよな…まあ、行ってみるか。


「二人とも、あの屋敷に行くぞ。」


「了解っ!」

「おらっ!きりがないぜ」


「仕方ないだろう。隠れていく方が面倒だ」


「なあ、あの鉄の馬車で空を渡っていけば楽じゃんか」


「いや、相手が相手だ。俺の手の内をバラしたくない」


「ふーん…まあ、それなら仕方ないな。行くか!」


二人が俺のついてくるので、そのまま歩き進めるが…違和感がある。『笑顔を見た者』が支配の条件だとしたらかなり顔が広い人物ということだ。笑顔を終始向けていても、やはり全員が見るには時間がかかる…そういえば、最初に勇者があんなことを言ったのはギルド…襲ってきたのも冒険者…テューガ…『笑顔』…『多くの冒険者』…勇者と顔を合わせられる確率は低いんじゃないか?…そうか…


「わかったぞ!堕勇の正体はギルドの受付嬢だ!」


「なんだと?どういうことだ?」


「堕勇は笑顔を見せなければいけない、それと支配されてるやつは冒険者が特に多かったろ?冒険者がいつも利用して、笑顔を見るのは冒険者ギルドの受付だ。受付嬢は笑顔で対応する。怪しまれないだろ」


「なるほど…では、相手は冒険者ギルドにいるのでしょうか?」


「わからんが、行ってみるか!」


俺たちは屋敷に行く予定を変え、冒険者ギルドに向かう。かなり人数が多いが、屋根の上を走るなどしてなんとか撒き行った。冒険者ギルド内には誰もおらず、中にいたのはうつ伏せで倒れている人物がいたので、手ぬぐいを外す。気配では誰かまではわからないからだ。そこに綺麗な顔のテューガだった。怪我はしていないようだが、どうやら気を失っているようだ。俺たちは警戒しながらも、体を起こし体を揺らしながら名前を呼ぶ。


「起きろ!起きろ!」


「ん…ん?ここは…どこだ?」


目が覚めたテューガは大きく伸びをすると、あくびをしながら辺りを見る。そこで誰もいないことに気づく。


「何かあったのですか!?」


「ああ…覚えてないのか?」


「申し訳にない…全く…長い夢を見ていたようで…」


頭に手を置いて何か思い出そうとしているテューガだが、おそらく支配されている時は記憶がないのだろう…仕方ない。


「大丈夫だ。お前は被害者だから、部屋にこもっていてくれ…誰にもあうなよ。それと、このギルドの受付嬢は一人だけか?」


「受付嬢?…そういえば何でだ?一人しか思い出せない…おかしいな…」


やはり前からこのギルドで支配活動をしていたようだな…しかし、俺には一度も笑顔を見せてこなかったぞ?…まあ、あまり関わってなかったからな…しかし、サリバンはどうだ?…


「サリバン!受付嬢の笑顔を見たか?」


「受付嬢?俺はランク上げたくないから、報告してないからヘルッツの野郎に直接渡してたな。」


「お金に変えるのに、受付嬢のところに行かないのか?」


「は?何を言ってんだ?冒険者は基本ギルドカードに入金されるだろ」


「初耳だ、くそ。まあいい…誰か犯人はわかったし、行くとするが」


俺は木刀を持ってギルドから出る。その後ろから二人がついてくるのを確認しながら。何か、頼りになるよな…二人がいると…ふふふ…パティーか。いいかもな…


「どうしました?ニヤケてますけど」


「き、きにするな。さあ、行くぞ。気を引き締めろ」


「うふふ。はい」


アンドレスの笑い声が聞こえるが、そっぽを向いて歩き手ぬぐいを縛る。それ以降笑い声が聞こえることはなかった。

ギルドの外には多くの真剣を持った冒険者が待っていた。どうやら親玉にオレ達の存在がばれたようだ。まあ、だからなんだ?俺は手当たり次第、近い順から木刀を当て地面に寝かせる。

かなりの人数だが、倒せば倒すほど相手の駒が減ると考えれば少しはやる気になれる。


「大丈夫か?…はぁはぁ…」


「大丈夫です!疲れましたけど!」

「俺も大丈夫だ!しかし、全員と戦ってる余裕はないぞ!」


これはいちいち戦っているからだ。一人を無力させる労力を減らせれば…無力化…そして非致死性…痛覚はあるようだし…俺はスタンガンを4つ取り出し、二人に渡す。


「こいつは?…」


「片手で持って両サイドがボタンになっているからそれを同時に押すと電気が流れる。これなら、短時間で倒せるだろ!」


二人は試しに両手で持って、ボタンを押す。すると、バチバチと二つの銀色の棒の間に稲妻が走る。それを見てサリバンは驚きの声をあげ、アンドレは落としてしまった。その瞬間冒険者がアンドレスめがけて突進してきたので、すぐに冒険者に近づき腹にスタンガンを放つと、バチんと大きな音ともに冒険者は大きな声をあげて地面に倒れる。意識は飛ばせないが、どうせやっていることは同じく地面に倒させるだけならこれで十分だろう。二人はスタンガンの威力を見て目を見開く。


「今持っている武器は人を簡単に傷つけられる。その意味がわかるよな?」


「ああ…覚悟を持てってことだろ。わかってる。」

「私もわかった。この武器は異常すぎる…雷を起こすんだもの…これは危険。勇者の魔法を簡単に出せるんだもの」


「魔法じゃないがな。まあ、二人がわかってるならもっと早く出すべきだったな。しかし、これは接近戦のみだ。相手に近づかなければいけない。気をつけろよ」


「おう!」

「はい!」


サリバン盾で攻撃を受けスタンガンを押し付けるというやり方。アンドレスも似たように剣で攻撃を往なし、逆の方向からスタンガンを。俺は両手で持って躱してスタンガンを使うやり方だ。スタンガンは首元やら人の急所に当てると死んでしまうこともあるので、なるべく他を狙うように言ってある。それでも十分で地面には筋肉が痙攣を起こしているのか、足がビクビクしている人間などで溢れてきた。明らかないさっきより効率が良くなってきた。前を見てみると、かなりの人数が減り残り少なくなっているので、推していく。


「はぁはぁ…終わった…」


死屍累々といったように地面に伏せる多くの冒険者。どうやら冒険者以外にもいたようだが、支配されている以上皆同じだ。構わず、屋敷に向かっていく。

すると、今度は気持ちが悪いほど人の気配がなかった。すると、一瞬気配察知に感じたので腕を伸ばす掴む。


「危なかったな、アンドレス。」


『スキル『機械弓術』のスキルを入手しました!』


気配ではアンドレスはその場で尻餅をついているようだ。確かに危なかったな…俺が握ったのはボウガンのような短く金属でできた弓だった。アンドレスは気配察知のスキルがないので、単純に自分の実力で弓をかわさなければいけなかった。まあ、普通、高速で飛ぶ弓を見ることも避けることも…掴みことはできないはずだが…そこは触れない


「大丈夫か?アンドレス」


「ダメ!手ぬぐいは取らないでください!や、やめて!」


「なんでだ?…怪我はないのか?」


「ないけど…あるような…ない!です!…申し訳ないんですけど…家に帰てもいいですか?…」


「何を言ってんだ。今どんな状況かわかってるのか!」


「サリバンさんも手ぬぐいは取っちゃダメです!ダメダメ!」


「はぁ…確か、後少しで服屋があるからどうせ店主もいない。そこで済ませろ…」


「ぼ、ボルトさん!手ぬぐいを取っちゃダメですぅ!」


「取ってないから早く、いく「先に行ってますね!!!!!!」


アンドレスはものすごい速さで走って服屋に向かった。おいおい…弓が来たのに一人で行動するのかよ…

俺は深くため息をすると、サリバンに話しかける


「サリバン。アンドレスの後を追うぞ。それと、弓で狙われている。どうやら、ボウガンだ…次弾までに時間がかかるから移動するぞ」


「あ、ああ。ったく、何があったんだよ…」


「あまり聞くな。乙女の秘密だ」


「くそ気になるが…まずは堕勇だ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ