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15話 戦闘でしたが、思わぬ収穫なんですが…

大きな戦闘はありません

あくまで主人公を強くするための戦闘です。物足りなかったらすいません…

さあ、なんだかんだ言って初めての集団戦闘…しかも魔物か…銃があれば一人でもできそうな気もするが油断はできないよな。イノシシの魔物程度は倒せたが他の魔物が同じように通じるとは思えない…

まあ、一番の目的はスキルの獲得だ。スキルの有能性は理解している…そして、俺は発動を視認するだけで手に入る。この世界で生きていくにはまず強くなることだろう。


「さて、残り時間をどうするか。まあ、10分程度だし待っているか」


俺はハッシュたちから別れた後、元の位置に戻る。サリバンはさっきから微動だにしていない。側から見れば雄々しいと思うが、心が読める俺は苦笑いしかできない


『ヤベェ…まじ緊張するぜぇ…ゾクゾクするな…た、タマラねぇ…』


一方サリバンの隣のアンドレスは内股に手を合わせ、何かを祈っているようにも見える。少し不安だな


『私が…しっかりしなければ…やればできるのよ!…」


見た目と違って、しっかりと自分を励ましているのか…意外だな。そのギャプがまた俺を苦笑いにする。俺は二人に近寄ると、サリバンに疑問をぶつける。


「サリバンさん。装備はどうしたんですか?」


「…っハ!…あ、ああ。装備はこいつだ…」


サリバンは袖をまくり腕を見せてくる。鍛え上げられた筋肉が主張するが、その肌には盾に腕が巻きついている刺青が入っていた。かっこいいんだが、何か違和感がある…


『スキル『絵収納(イラストオーダー)を入手しました』


「これは?」


「しらねぇか。こいつは俺が生まれた町にいた絵師が入れてくれたんだ。今じゃ珍しいもんな…。こいつは装備を絵に変えてあるんだ。まあ、実際に見た方がいいな…『オーダー 秋越盾』」


サリバンが呟くと、腕に描かれていた盾が光り、一瞬でサリバンの身長を優に超える巨大な金属製の盾が現れた。サリバンはアメリカの看板持ちのようにクルクルと回すと、地面に盾をおく。一瞬のパフォーマンスだったがめちゃカッコ良かったな…


『スキル『盾術』を入手しました』


「こんな感じだ。装備は重いし邪魔だから、絵に変えて体に書いておけばいつでも出せるだろ?そんで、戻す時は『エンド 秋越盾』」


さっきまであった盾は一瞬で消え、再びサリバンの腕に先ほどの盾のイラストが現れた。


「こうすれば戻る。まあ、今じゃ職人が減っちまったから早々できないな、田舎ならいるかもな。」


「そうですか、わかりました。それで、アンドレスさん魔法使いのクール時間の考えはまとまっていますか?」


「ふぇ!?え、あ、はい!…えーと…魔法が使える人が20なので、三人でグループを作って交代交代で6グループ作りました」


「二十人ってことは二人余るよね?」


「回復系の魔法を持っていたので、一番後方に回してあります…」


「そうですか。少し見直しましたよ」


「あ、あ、ありがとうごぁざいまず…」


嫌味にも取れるいいかただったが、素直に受けとってもらえたようだ。しばらく、無駄話をしていると、いかつい顔をした集団が近寄ってくる。商業ギルドの…グラスさんか


「よお…これを…使ってくれ。壊れちまうかもしれないが…この街のためだ」


グラスは懐から木製の箱を取り出し、蓋を開けて俺に渡してくる。中には柔らかそうな布に包まれた金槌だった。俺はそっと箱から金槌を取り出す。触ってもどこも変わってないんだよな…


「これを使え。なるべく壊さないでくれよ?」


「わかった。心がける。ありがとう」


「あ、ああ。それじゃあ、頼んだぞ」


グラスはそれだけ言うと、からの箱を懐に戻し去っていく。そんなに大切なものか…まあ、この金槌は少し返せないな…銃であの威力だし、争いにでもなったらまずいだろう…


「それで、お前はどうするんだ?」


「俺はアタッカーですよ。先陣を切ります」


「ほぉ…言い切ったな。まあ、お前が強いとは思えないが…テューガさんがお前に任せるなら、信頼されてんだろう」


「どうも。さ、集まってきました。」


周りには明らかに戦闘装備の剣士や槍使いなどが、集まってくる。やはりガチの装備になると、貫禄というか…絵になるな。


「さあ、行くぞ!この街を守るんだ!」


「「「おおおおお!!!!」」」」


冒険者が雄叫びをあげると、閉まっていたもんがゆっくりと開いていく。ふと脇を見ると、ドヤ顔の門番が俺を見ていた。俺は親指を立てると、門番も親指を立てる。そういえば名前知らないな…まあ、いいか。



気配察知を使いながら、森に進んで行く。俺が戦闘を進み、後ろから剣士が続いていく。サリバンは後方に下がり、魔法使いの集団の前、アンドレスは魔法使いの一番後ろにいる。森にはかなりの数の気配がある。さっき森にいた時より魔物の数が増えている気がする。

どうやら魔物は象が死んだ森に集まっているようだ。ちらほらとはぐれゴブリンなど出てきたが、全て俺が対処をしていく。どれも鎌で切り殺していく。俺の姿を見ていた剣士たちは黙って付いてくるようになった。


「さあ、みなさん。ここから先にいます。集団ですが、数が多いので範囲が広くなります。どこからでも対処できるように視野を広く。行きましょう!」


「「「おう!」」」」


魔物たちは象を殺したあの開けた場所に大量に集まっていた。まるで餌にたかる蟻の群れだな…正直気持ち悪い…


「っしゃ…いくか…


俺は鎌を握る手に力を込めて駆け出す。誰よりも先に集団に斬りかかる。


「グギ…」


一番近くにいたゴブリンが騒ぐ前に首に切り掛かり、落とす。しかし、すぐに他のゴブリンが騒ぎ始める。

まあ、バレたと所で変わらないしな。すぐに襲い掛かってくるゴブリンに鎌で対処していく。

五匹程度殺すと後から剣士たちが飛び出してくる。やはりゴブリンは弱いようで、どんどん切られていく。


「やるなぁ…まあ、ゴブリンってこんなものか」


『スキル『剣術』スキル『槍術』スキル『大剣術』スキル『拳術』を入手しました。スキル『槌術』は入手しています』


おお、一気に増えたな…あたりにはどんどん冒険者がゴブリンを殺していく。ちらほらと先ほどのイノシシの魔物やゴブリン以外の魔物が出てきた。どれも集団で囲み、一人に構っている間に他の剣士が攻撃するといった連携で、どんどん数を倒していくが、やはり数が多すぎる。すると、後ろから火の玉が飛んできたと思うと、ゴブリンが火だるまになって悶えている。


『スキル『火魔法』を入手しました』


お、魔法使いが来たか…しかし、いかんせんかずが多いな…

そうだ…この槌を使ったらどうだ?…

俺は腰に差した、グラスに返してもらった金槌を構え近くにいたゴブリンの頭に振り下ろすとゴブリンの頭が弾け飛んだ。まるで爆発したかのように、真っ赤な液体がビチャビチャと飛び散る。頭のなくなったゴブリンがその場で取れる。


「や、ヤベェ…」


金槌を横に振れば、当たらずともゴブリンが吹き飛び当たれば弾ける。持ち手を変えて釘抜きの方を向けて振れば獄炎が薙、激流が流れ魔物を飛ばしていく。まあ、多くのスキルを手に入ったし…このまま暴れていくか!


「ギィー!」


揚々と金槌を構えていると、両手を広げる黒いゴブリンが現れた


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