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13話 全員集合しましたが、キャラが渋滞しているのですが…

隣に座るグラスはただ黙って隣で目を閉じている。何か空気が重いな…

まあ、俺は発注画面を見てるし静かな方がマシだしいいか…俺から話すのも嫌だし

すると、扉が三回ノックされ受付嬢の声が響く


「テューガ様。領主 シャルルガ様が到着なさいました。」


「そうか、すぐに通してくれ!」


テューガがそういうと、扉が開かれると…そこには受付嬢と…あれ?いないぞ…


「おい、貴様。今思ってること口に出したら殺す…」


「なっ…」


声のする方を見る…ソファーの背もたれの下を見ると、そこには小さな幼女が立っていた。小学生の低学年?…いや幼稚園生でも通じるほどの背丈だ。全身黒ずくめの服装に、黒いカーディガンを引きずる姿は余計可愛さを感じる。これがロリk…


「殺すぞ」


「すみません…」


「ははは!ボルト、お前も素直だな〜まあ、普通こんな子供が…「死ね」


一瞬で隣にいたグラスの姿が消えたと思うと、後ろの壁が爆発した。すぐに振り返ると、壁にはケツが生えていた…いや…これは…


『スキル『風龍乃移動術』スキル『風龍乃格闘術』を入手しました。スキル『心読』は入手しています』


「イッテェーーーー!!!何しやがっ!抜けねっ!ちょ、まじ!抜いてくれ!」


「グラスさん。あなたって人は、毎度毎度反省のない人でs「同類が」


再び爆発音がすると、もう一つ壁にケツが生えていた…これは…


「なんで!何も言ってないじゃないですか!」


「お前の場合は思って(・・・)るだけで同罪だ。」


いつの間にか幼女は俺の座るソファーの向かいに座っていた。幼女はソファーに深く座り足を組んでいる。

俺はソファーから立ち上がると二人の足を持って引き抜く。それにしても風龍って出てたけど…まさか?


「ほぉ…貴様、私を知っているのか?」


目の前の幼そうな少女が俺を睨みつける。その目線に気づいたのか、グラスが顔を押さえながら口を開く


「初対面だろ?おい、ロリドラ!自己紹介くらいしたらど…「その呼び方はもしやロリータとドラゴンを混ぜたわけではないだろう?な?」


「あ、ったり前だっ!さ、さあ!自己紹介しろよ!」


「ふん…人間のくせに偉そうなガキだ。私はシャルルガだ。この街の領主であり、守護龍でもある」


「あ、俺はボルトって言います…冒険者です。守護龍とは?」


「守護龍とはその名の通り、街を守っているのだ。」


「そうなんですか」


シャルルガは俺を上から下まで見ると、ふんと鼻をならし如何にも『興味ない』というようにテューガの方を見る


「まあ、良い。それで、この私を呼んだからには、相当なことなんだろ?」


「あいててて…。ま、まあ、後の二人が来るまで待ちましょう」


「二人だと?」


「ええ。今街に滞在しているAランカー。『鉄壁』のサリバンと『蒼炎の魔女』アンドレスを呼びました」


「うげぇ…サリバンが来るのか。私は帰るぞ」


「いえ、居て頂かないと困ります。この街で一番えらいのはシャルルガ様なんですから。」


「うーむ…では、先に話を聞かせろ。その上でお前たちが何かしら決めろ。責任は取ってやる」


「しかし…」


テューガが考えるようなそぶりをすると同時に、グラスが大きい声で叫ぶ。その顔は悪意満載の極悪な笑顔に見える。


「残念だったな!もう遅い!」


『シャル~ル~ガァ~ちゃ~~ん!!』


バンッ!と扉が勢いよく開かれるとゴリゴリのマッチョが飛び込んできた。マッチョはシャルルガを見つけるとそのまま飛び掛る。が、その姿は一瞬で掻き消え新たなケツが壁に生えていた。


「この痛みっ!快★感!」


新しく生えたケツは足を左右にぶらぶらと動かし喜んでいる。シャルルガは頭を抱えて大きくため息をつく。


「後一人だし、シャルルガは待っていたほうがいいよな?」


「ええ、後一人なんですから」


「くそ…私も暇じゃないんだぞ」


シャルルガは不満げに頬を膨らませ腕を組んでソファーに座る。その横にグラスが座り、向かい形で俺とテューガが座る。いまだケツはそのまま生えている。


「遅い!アンドレスはまだか!」


「そうですね…そろそろ着いてもおかしくはないと思うのですが…」


「あの迷子体質(方向音痴)がここまで来れるかどうか不安だがな」


「「そうだった…」」


なにやら小声で「迎に行け」など小声で話しあっている。なんか、俺がカヤの外なんだが…でも自然と外の方がいい気がしてきたぞ…


「失礼します…その…アンドレス様がいらっしゃいました」


「ほ、本当か!?」


受付嬢に手を引かれて女性が入ってきた。栗色の髪色にゆったりとした服装…しかししっかりと体の見事なラインは強調している…もろタイプなのだが


「うえぇーーーん…ひっくひっく」


絶賛大号泣中だ…大粒の涙がボロボロとこぼれおちる。受付嬢の手を握る腕はしっかりと力が込められている


「わ、私だって…ひくっ…一人でこれたもん…」


予想以上に高い声…いやアニメ声が響く。非常にこれは…非常に…はぁ…これは残念以上に何か悔しい…


「よしよし…大丈夫か?」


シャルルガが頭をそっと撫でる…徐々に泣き声が小さくなり落ち着いてきたようだ。逆だろ…


「何だ?文句でもあるのか?」


「何でもありません!」


やはり心が読めるのか…確か『心読』ってスキルか?…どう言うスキルなんだ?


『対象と目があっている状態で発動できます』


ほぉ…これはこれは素晴らしいスキルだな


「ほらアンドレス、座れ。もう、泣くな!」


「う、うん…シャルルガしゃま…」


アンドレスはシャルルガの席に座り、シャルルガは肘置きに腰掛ける。


「えーと…難があるっていうのは…あそこに突き刺さっている人と目の前の人でいいんですか?」


「ああ…オフレコで頼むが、サリバンは盾職で正面からの攻撃ならドラゴンのブレスでも耐え切れるが…攻撃手段がほぼない。盾を使った突進くらいでな。まあ、防御に関してはエキスパートだ。アンドレスは…まあ、おまけみたいなもんだ…優秀な魔法使いではあるが、いかんせん攻撃範囲が狭い。まあ、狙いを定めて撃つ魔法が多くてな…集団戦だと…な?」


「はぁ…」


「それでな…シャルルガ様は街から出ることはできない。グラスさんは街の人たちへの説明などで忙しくなる。私は戦闘などの経験が一切ない…いわば温室育ちでな…指揮はボルトくんに頼みたい!」


「そんな無茶な!」


「大丈夫だ!この街にいる冒険者はパーティを組んでいる。人数でいうと50人ほどだ。束になれば必ず勝てる!だろう!」


「はぁ…あのAランカー二人には任せられないんですか?」


「あの二人は指示できるほどではない…昔のパーティにも捨てられたくらいだ…」


「そうなんですか」


ならなんで呼んだんだよ…はぁ…

俺は深くため息をつくと、そっと立ち上がり皆を見おろす。


「まず、報告致します。森にて多くのモンスターが集まっていました。ほとんどがゴブリンでしたが、集団となると脅威となります。それに蜜草にも影響があるとまずいとも聞きました。なので、冒険者を集めて集団討伐をしたいと思います」


「ほぉ…集団か…だから森が騒いでいたのか…」

「マジか!集団ってどれくらいの数なんだ!?」

「うぇぇえええん…死にたくないですぅ…」

「シャルルガ様!シャルルガ様!さあ、この下僕のケツを『バンっ』…」


「集団の数はおよそ300くらいでしょうか。確かではありませんがそれ以上だと思っておいてください。」


「相当だな…わかった。もちろんお前が行くよな?」


「わかっています。すぐに行動したいので、テューガさん冒険者を集めてください。サリバンさんでよろしいですか?それと、アンドレスさん。お二人には先にお話があります。」


「…わかった。」

「…は、はい…」


「お前たちが撃ち漏らして街に近づいたゴミは処分してやる。」


「お願いします。んじゃ、早々に動きたいので行動をお願いします。」


「「「「わかった。」」」」

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