あのときの一瞬の輝き。
「卒業・・・ホワイトデー」
時は2×××年3月14日、朝・・・俺の席。
俺は今までにないくらい今日という日に緊張しています。
まさか、ちょうど一ヶ月前に後輩の子からバレンタインデーということで
お菓子をもらえたなんて・・・。
俺?すごくねぇ?その子は前々から気になってってさぁ・・・
やべぇ、明日卒業式なのに・・・当日にあげる俺ってちょっと馬鹿っぽいけど。
でも、この日のために結構頑張った!!!馬鹿な俺なりに!!!
・・・ところで
あの子にあげるものとは・・・じゃじゃん!!!ズバリ、俺の気持ち。
・・・ウソです。いや、ウソでもないけど。
とりあえず、コレ。まぁ、コレを見て喜んでくれるとは思えないけど。
でも、コレとコレもつけるから許してくれるか?そして、おまけにコレをしよう。
そして今はとりあえず、あの子に会えるのを待ちましょう。
・・・一時間目 数学、少人数教室に移動して勉強・・・あの子に会えず。
・・・二時間目 国語。教室で授業・・・論外。
・・・三時間目 体育。(あのこのクラスが)・・・俺は、音楽・・・遠くで見ただけ。
先生に怒られた。理由はボーっとしてたことと、俺の制服に付いてるはずのものがないから。
・・・四時間目 理科。自習、プリント終わらせ爆睡。
さぁ、いよいよ、昼休み!!!
5分以内に弁当を食べて。いざ、あのこの教室へ!!!・・・とはいかず。
情けないながらも、いつもあの子は三年のところまで来てくれるので、待機します。
・・・三年の廊下で。
「・・・ぃ、おい!!!シカトか!!!お前!!!」
「ぇ?! うわ!!なんだよ。なにか用?」
背後からいきなり友達に話しかけられ、不機嫌そうに答える。
だって、今日はめずらしくあの子が来るの遅いから・・・
「お前・・・機嫌わるぅ;トイレに誘おうと思ったに・・・」
「は?連れション?」
「いまさらなんだよ。いつもの事だろうがよ!!!」
・・・そうでした。
俺は、毎日昼休みになると午後の授業に備えてトイレに行く。
偶然にも、こいつと同じ時間ぐらいに行くから、なんとなーく三年間友達の奴。
運命なのか、一度も同じクラスになったことはなかった。
だから、なんていうか、こいつとはトイレ仲間・・・みたいな、なんか変だけど。
しかし、俺のことは何でも知っていて、あの子のことが気になるって事まで全て
お見通しだった。
「ところでよぉ、あの階段の前で女子と話してるのって・・・お前の・・・」
「はぁ?何処だよ。」
いままで、まったく見ようともしなかった女子の集団をよぉーく目を凝らしてみてみると
紛れもなく、あの子が楽しそうに笑っていた。
あのこの身長が高いので、今までまったく気が付かなかった。
・・・見事に紛れてんなぁ。
「ちょうどいいじゃん、お前どうせお返しとかきっちり用意してんだろ?渡して来いよ」
「無理だよ。だって、女子だらけだろあそこ」
「ダーイジョウぶだって、俺に任せろ!」
「何処に、そんな根拠が・・・」
俺の目の前には友の笑い顔ではなく、水色の紙袋。
・・・あーそうですか、今年はそれはまぁずいぶんとたくさん頂いたようで。
こいつの自信はここからか、なんかムカツク。
ん?・・・待て俺!ムカツクんじゃない俺!
別にいいんだろうが俺は、好きな子にさえ貰えたら。よし、落ち着け。
「お前だって、結構モテるんだぜ?なのに、なんで断ってるんだよ!おかげで俺に回ってくるだろうが!」
「そんな、嬉しそうな顔で言うなよ、いやみにも聞こえん。まぁ、良かったな俺のお下がりでも、しっかり、本命用のチョコがもらえて」
「・・・お前って奴は・・・」
「お前のそのニヤケ具合が、キモイから悪い」
「ま・・ま・・まぁ、今からは、他人の嫌味考えるよりその左ポケットに入ったお礼をどうやったら上手く渡せるか考えろよ!俺は先にいく!」
そういって、あいつは急に走り去っていった・・・じゃねぇ!!
俺も行かねぇと!
トイレ友達のおかげであの子の周りにいた女子は居なくなり
あの子は孤立している!!!有り難う、今度からお前のこと、ふつうに友達って呼ぶよ。
「あ、はぁ・・・はぁ、あのぉ」
「ぁ!先輩、こんにちは・・・きつそうですね」
「まぁ、ちょ、チョイ待ち・・・・・・・すぅ〜〜〜〜はぁぁあああああ」
おれは、あのこの前まで来ると大きく深呼吸した。
幸い、別のところに群がった女子のおかげで俺達は階段の上から以外は誰にも見られないようになっているみたいだ。
「ふぅ〜〜〜」
「せ、先輩大丈夫ですか?」
「え?!あ、まぁうん、ダイジョウブです」
やばい、急に緊張してきた。
「あのぉ、先輩」
「・・・ん?」
「私の前まで来たって事は、何か用事があったのでは?」
「あ、そうだ!!!ちょっと、生徒手帳貸してくれない?」
「え?!それは・・・」
「え?!だめなの・・・」
「いや、いいですけど・・・」
彼女は一回あごに手を当てて、考え「ちょっと待ってってください」といって
俺に背を向けた。どうやら、生徒手帳になにかしているようだ。
ちょっと経ってからくるりと俺の方を向き「ハイ!先輩!」と笑顔で生徒手帳を渡してくれた。
「あ!また向こう向いてくれる?」
「ぇ?・・・はい」
彼女は不思議そうにまた俺にっ背を向けた。
俺は、急いで胸ポケットからボールペンを取り出し。
生徒手帳のアドレスを書くところに自分の携帯のメアドと電話番号など
一通りのプロフィールを書いた。
「はい、いいよこっち向いて」
そう言うと、さっきとは別に少し不安そうにこっちを向いた。
「これ、どうぞ」
「え??なに??」
すこし、困惑している彼女にフッと笑みがこぼれた。イカン、イカン。
「あ、後で中身をよく見てみ!!それより、次はコレ、あげる」
俺は、おもむろに左ポケットに手を突っ込み、プレゼントを握り締め彼女の前に
ゆっくりと突き出した。
彼女は頭の上に「?」をたくさん浮かべながら俺の方を一回見て、そっと手を差し出した。
おれは、小さく広げられた彼女の手の上に優しくそれをおいた。
「これって・・・第二ボタンと先輩の・・・名札?」
「そう、そう、それの全ては俺の気持ちで出来ていますってね♪・・・君にあげるよ」
そういって笑うと、彼女は恥ずかしそうに顔をうつむかせて隠してしまった。
「・・・りがとう、ざいます」
彼女の掌にしっかりと包まれた俺の気持ち。
まぁ、明日でいなくなるけど、君の心の中には残っておいて欲しいから。
俺は彼女の方に背を向けて、教室に帰ろうと思ったけど、ひとつ言い忘れたことがあって
その場に立ち止まった。
「あ!そうだ、返事は・・・さぁ」
「はい?」
「返事は、生徒手帳を読んだ後にしてね♪じゃぁ、また」
「あ、あ、あの、先輩!!!」
「ん?何?返事以外なら聞きますよ?後輩?」
「コレ、お返しですよね?本当にありがとうございます」
「・・・おう」
多分、いま、あの子は笑顔なんだろう。向きたいけど、変だなぁ視界がぼやけてるや。
こんな状態であのこの方を向いても、良く見えないから、意味ねぇかな。
情けない、コレって涙の所為かよ。なんで、俺、泣いてるんだろう?
心配しなくても、喜んでくれたし、これでやっと、卒業できるな俺。
袖で涙を拭いて、走って帰った。
走り際に女子に囲まれた友を捕まえて・・・
〜end〜
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