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穴−ANA−
作:アクアマリン



プロローグ



 ×××県×××市……。

 周りを他県で囲まれ、海も山もない自然からは程遠い閉ざされた県だった。×××市は人口約1000人とかなり少なく、年々過疎化が進み深刻な問題になっている。
しかし、×××県の広大な土地に目をつけた多くの企業が、広大な土地を利用し商品開発の研究所を建てている。なので×××県は他県に比べると財政は安定していた。

特産物や県のシンボルと呼べるものは何ひとつない×××市は、市に多く高く、そびえる研究所の建物こそが、市のシンボルと呼べる程何もないところである。


 昭和57年 7月 17日−−……。 そんな×××県×××市に奇妙な事件が発生した。以下は当時の新聞記事からの抜粋である。

『昭和57年 7月17日 午前12:30に×××県×××市の周りを畑に囲まれた地域で唯一、そこに建てられていた建物である、某社の研究所が突然と姿を消した。事件付近の住民の証言によると
「突然建物が消失した。」
「跡形もなく失くなった。」と付近住民は語っている。
 捜査本部は事件を打ち切り、事件は迷宮入り。事件当日建物内に働いていた職員もいぜん消息が掴めず行方不明である。いまだ建物があった場所は空き地である。』



−−あれから事件から時は流れ、平成20年……。

×××県×××市のある私立高校の教室で生徒が三人集まり怪談話をしていた。
まだ、午前中だが暗幕を全て閉め、電気は消しているので教室は真っ暗だ。三人のうち一人が手にしている懐中電灯が頼りだった。

「…で、その建物はどこに行っちゃたの?」
「それが、警察も詳しく調べたのに、わからないの。」
「えぇ!!」
「なんか気味悪いよね。」
「でね、この話には続きがあってね…。」一人の生徒が笑いながら続ける

「その建物が消えたあと空き地になってたじゃない?」
「……うん。」
「その空き地を安く買って建てたのが、………ココ……うちらの学校なんだってぇ!!」

「え〜!!」
「嘘でしょ、う・そ!!」

「単なる噂だけど、信じるか、信じないかは二人のかってよ。」

言われた二人は自分の下……。床を見つめた……。

「さっ!話はこれでおしまいにして帰りましょ!せっかく午後の授業ないんだし、どっか食べにいこうよ!」

一人の生徒が明るくそういいだすと暗幕を開け始めた。他の二人も立ち上がり帰りの支度を始める。



−−−−−−−。



「………ねぇ、今揺れなかった?」
「え?」
「……揺れなかったけど?」

「嘘…絶対ちょっと揺れたよ。」
「…きのせいでしょ?……気味悪いこといわないでよ。」
「きのせいじゃない!ちょっと揺れたの!」

「…気のせいだって!ほらぁ、出た出たぁ。」

……三人は教室を出た。

(……気のせいだったのかなぁ……でも確かに……。)

揺れを訴えた生徒は、出てきた振り返って教室を見た。



平成20年7月16日午前12時30分…


−−−運命の時間まで あと24時間…。












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