最強の天使(16/26)PDFで表示縦書き表示RDF



こんにちは、九条です。
今回は【閑話】という形で、輝サイドの話をちょこっと入れさせてもらいました。
文章がほとんど平仮名なのは、主人公が輝だからです。
読みにくい点もあるかと思いますが、ご了承を。
最強の天使
作:九条 要



【15話(閑話)】 “その頃の幼稚園…”


 おともだちの“陶哉とうやくん”と“和史かずしくん”と“ひじりくん”といっしょに、すなばで○○レンジャーごっこをして遊んでると、おんなじひまわり組の“真奈美まなみちゃん”がやってきた。

「ひかるくん!」
 ん?
「なに?」
 あそんでいたのをやめてへんじをすると、真奈美ちゃんがまわりをきょろきょろみてから、ぼくにひそひそばなしをした。
「あのね、ひかるくんにおはなしがあるの。」
 はなし?
 …はぁ…。
 きょうは、ないとおもってたのに。
「なんのはなし?」
 しってるけど、いつもみたいにしらないふりできいたら、真奈美ちゃんは『いいからきて!』っていって、ぼくの手をひっぱった。
「わっ!いたいよ!ぼく、いま○○レンジャーごっこのとちゅうなんだよ〜〜!」
「そんなのいいからきて!」
 そういった真奈美ちゃんは、ぐいぐいぼくの手をひっぱって、どっかへつれていく。
 でもぼくはしってる。
 いっつもつれていかれるのは、おゆうぎしつなんだ。
 たまには、ちがうところにしたらいいのに…ってぼくはおもう。
 おんなって、なんでみんなこうなんだろう。
 そういえば、パパがいってた。『ママいがいのおんなのあいては、すごくつかれる』って。
 ぼくもさいきん、パパのきもちがちょっとわかる。

 真奈美ちゃんにずるずるひっぱられるぼくをみて、陶哉くんたちがいつもみたいにぼくへこえをかけた。

「はやくかえってこいよな〜、ひかる〜」

「おぉ〜!すぐくるからあそんでて〜」
「りょーかい!」
 ぼくのへんじに“ぴーす”していった陶哉くんは、いつもみたいにぼくぬきで○○レンジャーごっこをはじめた。
 
            ◆
 
 真奈美ちゃんにひっぱられてつれていかれたのは、やっぱりおゆうぎしつ。
「まなみちゃん、はなしってなに?ぼく、はやく○○レンジャーごっこのつづきしたいんだけど。」
 はやくあそびにいきたくて真奈美ちゃんにきくと、真奈美ちゃんはまわりをきょろきょろみてからぼくをみた。
「あのね…、ひかるくん、いますきなこいる?…もしいなかったら…あたしと…」
 …やっぱりそのはなしか。
 なんかもう、いっつもへんじするのつかれた。
「わるいけど、ぼく、“おんなのこのみ”うるさいほうなんだよね。おあそびおんなならいいけど、つきあうのはごめんだね。じゃ。」
 パパにおしえてもらったことばをいってからいこうとしたのを、真奈美ちゃんにつかまれてとめられた。
「まって!じゃあ、ひかるくんの“このみのおんな”って、たとえばどんなひと??おしえて!あたし、がんばってひかるくんの“このみのおんな”になるから!」
 へ?
 ぼくのこのみのおんな?
「ママみたいなひとかな。」
 だってママは、ぼくのいちばんだいすきなひとなんだ♪
 きれいで、やさしくて、いつもいいにおいがする♪
 でも、ママはすごくなきむしなんだ。
 ぼくはしってる。
 ずーっとずーっとまえ、ぼくがまだママのおなかのなかにいたとき、ママはぼくにいったんだ。
『ごめんね、輝。産んであげられないかも知れない。ごめんね。』って。
 いっぱいいっぱいないて、ぼくにいったんだ。
 ほかのことはおぼえてないけど、そのことだけはちゃんとおぼえてる。
 だからぼくは、なきむしなママにいった。『ママなかないで。』『ぼくはママにあいたいよ。』『ぼくがママをまもってあげるから。』って。
 でもママは、ぼくがうまれたときに、またないていた。
 だからぼくはきめたんだ。
 パパがいないときは、ぼくがママをまもってあげるんだ!って。
 で、おおきくなったら、ぼくはママとけっこんするんだ!って。
 へへへ。

「ひかるくんのママ…みたいな…ひと…。…あたしにはむりだ…。だってひかるくんのママ、すごいびじんだし…。」
 くちびるをきゅーってかんだ真奈美ちゃんは、そういってなきそうなかおしておゆうぎしつをでていった。
 ふぅ。
 これでやっと○○レンジャーごっこができる♪
 はやくいかなきゃ!
 
 パタパタはしっておゆうぎしつをでたら、いりぐちでせんせいにつかまった。
「わっ!」
「輝くん、ちょっといいかしら。」
「なに?ぼく、いまから○○レンジャーごっこしにいくんだけど。」
 せんせいにつかまれたままきくと、せんせいは『ちょっと、大事なお話があるの。』ってしかいわなかった。
 うぅ〜。
「そのおはなし、はやくおわる?」
 なんだよぉ、ぼくははやくあそびたいのにぃ。
「うん、すぐ終わる。だからちょっと先生とお話しよう。」
 わらっていったせんせいは、そのままぼくをきょうしつにつれていった。
 

「せんせい、なに?おはなしって。」
 いすにすわって、あしをぶらぶらしながらきくと、せんせいはまっすぐじっとぼくをみた。
「あのね、輝くん、前々から言おうと思ってたんだけど、いつも女の子に使ってる言葉…、あんなの何処で誰に教わってくるの?輝くんは、まだ4歳なのよ?そんな大人びた言葉使っちゃいけません。」
 ぼくのかたをつかんでいったせんせいは、こわいかおをした。
「なんで?『すきじゃないこが『すき』っていってきたら、そういいなさい』ってパパはいったよ??」
 ぼくにとって、パパはせんせいよりもせんせいなんだ。
 いっぱいいろんなことおしえてくれるもん。
 それに、ぼくのパパはちょーカッコいい!
 だからぼくも、おおきくなったらパパみたいになるんだ♪
「いくらパパがそう言っても、使っちゃダメです!!輝くんの使ってる言葉は、4歳の子が使う言葉じゃないの!」
 キーッてめをさんかくにしておこったせんせいは、“ぎんのじじ”んちにいったときにあった、ぼくをいじめた“あのくそじじー”とおんなじかお。
「せんせい、おこりっぽいおんなには、おとこがよってこないんだよ。だから“かれし”もできないんだって。りょーたがいってた。」
「なっ…、またそんな言葉を使う!!誰ですか!?そんなことを輝くんに教えた“りょーた”って人は!!」
 キーキーおこるせんせいに『パパのともだち』っておしえてあげたら、せんせいはかおをまっかにしておこってた。
 なんでそんなにおこるんだろ?
 あっ!そっか、せんせい、“かれし”いないんだ。
 な〜んだ。
 りょーたのいってたとおりだ。
 おこりっぽいおんなは、もてないんだ。
 りょーた、すごいや。
 やっぱりパパのともだちだ!    












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