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第30話 みんなで宴会♪
こんにちは。読者の皆様のお陰様でついに30話を突破いたしました!ありがとうございます!
というわけで今回は30話記念パーティーです。

そしてなんと!夜叉さん、カブキさん、白狐さんのはからいで地獄旅館のVIPルームを提供してもらいました!バンザーイ!!


ここは地獄旅館七階、《針の間》。そして八十畳はあるとんでもルームにオレを含んだ皆が招待された。その和室には豪華料理がたくさん乗った長テーブルがおかれ、皆それぞれ座って会話している。


「久しぶりの地獄だ〜!彩花さん初めてでしょ?」「ウフフ、何人か送ったことはあるけど来るのは初めてねぇ。」

ヴァンパイアと彩花さんだ。何を話しているのかは聞こえないが、ヴァンパイアの顔が一瞬で蒼白になったみたいだ。

「アハハハハ!何三笠君、そのスキンヘッド気に入ったの〜?」

スパァン!

「意外にファンキーですよコレ。」

美香は三笠のスキンヘッドを叩いてケラケラ笑っているが、三笠は意外にも気に入っている様子だ。って、マジかよ?

「いやー、みんな元気そうだね。」
「何言ってんのよ夜叉!ただでさえ忙しい時期だっていうのにこんな宴会なんて開いて!」
「アッハハハハ!まぁまぁ、閻魔も構わないって言ってるしさっ!」

夜叉さんと白狐さん、カブキさんが話している。そういえば白狐さんとは面識が無いよなぁ。ナイトメアの夢の中で見ただけだもんな。

「待ちやがれ能天気死神!」
「捕まえてごらんなさぁ〜い♪」

ナイトメアが死神を追いかけまわしていた。死神の手にはナイトメアのニット帽が握られている。

「ったく、騒がしいな。」
「まぁ、こんな集まりぐらいは騒がしくていいんじゃないか?しかし準には楽しい友人がいっぱいいるんだな。」

オレは冬音さんと座って周りのやりとりを眺めていた。すると、周囲を一周してきた死神とナイトメアがオレ達の間に座った。
さて、何故地獄から追われる身である死神がこのように地獄で悠々としているのかというと、

『閻魔さんのヒミツもGETしちゃった♪』

だそうです。そう考えてみると、実際地獄での最高権力者はもしかしたら死神なのかもしれない。
恐い世の中だよ全く。


「準くん、お腹空いたからもう食べようよ〜!」

「こらこら死神殿、まだ乾杯の音頭を・・・」

「夜叉さんうっさい!」

ひでぇなオイ。
普通にヘコんでいる夜叉さんを哀れに思っていると、どこからか意気揚揚とした声が聞こえてきた。

『おーし、じゃあ特別に俺様が乾杯の音頭をとってやるよ!』

そう言いながら現れたのは、陰陽師みたいな紫の服を着た細くて背の高い男で、灰色の肌に赤い瞳、腰まで伸びた白い髪、額には角が生えている。ん〜、誰?

「準くん、あの人が閻魔さんだよ!」

えー!地獄の長が簡単に出てきちゃったよ!ってか若いな閻魔!ハタチ前後じゃねぇの?

『あーあー、この度は《イケメン閻魔様ラブラブパーティー☆閻魔様は私のモノよ!》にご参加頂き、まことに・・・』

「引っ込め白髪オヤジ〜!」

『ロシュ、オレはオヤジじゃねぇよ!4000歳だからジジイだバーカ!フハハハハ!!!』

「ぬ〜っ!」

4000歳!?そんな歳のくせに大人気ねぇな。

「私が代わりに話す〜!」

「待ちなさいよ!私もなんか喋りたい!」

マイクを持った死神にナイトメアが突っ掛かる。

ドタバタしている二人を皆と同じく笑いながら見ていると、オレの隣にドカッと閻魔が座った。
すっげ、本物の閻魔が隣にいるよ!ぅわ〜、メチャいい匂いがするよ。お香みたいなんだけどしつこくなくて、う〜ん・・・とにかく不思議とウットリするような香りだ。

『よう、お前が里原準だな!?』

話し掛けられちゃった!

「そ、そうです。」

『ロシュが世話になってるみたいで悪いな。アイツお前から離れたくないみたいなんだよね。』

「いえいえ、しかし地獄は大丈夫なんですか?人手不足で死神のワガママに付き合っていられる状況じゃないでしょう?」

オレと閻魔は壇上でマイクの取り合いをしている死神とナイトメアを見ながら話す。

『心配はいらんさ。部下はあたふたしているみたいだが、オレ様がいる限りアジア支部に問題はない。』

「すごい自信ですね。」

『ハハハ、まぁ頭脳も容姿も最高級だからな!』

自信過剰だ・・・。どこか死神に似ている。

『それに・・・』

閻魔はオレの耳に顔を近付けた。

『ロシュにはちょいとヤバい事を知られてな。言うこと聞いておかないとヤバいんだよ。ぐすん。』

4000歳の最高権力者を泣かせやがった。死神怖ぇ〜。ってかアイツは何を知った?そして閻魔は何をした?

『ま、その取引内容がお前んトコに居たいってだけだから安心したぜ!ハハハ!』



そんなに死神業が嫌いか。死神のくせに。

「全く。閻魔!あなた余裕みたいなこと言ってるけど、実際転生待ちの魂で地獄は一杯なのよ!?」

白狐さんが閻魔の後ろに仁王立ちしていた。

『おぅ白狐、お前そんなに怒ってると肌に悪いぜ?』

「閻魔!!」

『おとと、地獄についてだったな。大丈夫大丈夫!なぜなら今まで俺様もサボっていたから。フハハハハハ・・・』

ビシ!ガス!ぼかっ!ゴン!!


うむ。殴られて当然だ閻魔。貴方が働けば問題解決だからな。
頭の上にヒヨコを回しながらフラつく閻魔。

「あなたは今すぐにたまった資料を整理しなさい!!今すぐに!!」

『はい。』

白狐さんに怒鳴られた閻魔は小さな子供みたいな返事をして部屋を出ていった。白狐さんはため息を吐いてオレの隣に座る。

「はじめましてね、里原くん。」

「はじめましてです。」

「あなたは大変ね、本当に。ロシュはかなり面倒な子でしょ?わけわかんない言動や行動が多いし、変な癖も多いし。」

「え?」

「苦労お察しするわ。」

じ・・・常人だぁ!やっとまともな人に巡り合えたよぉ!!

「そうなんです!しかも死神にとどまらず、どんどん濃いキャラクターが出てくるし・・・。正直自分も変人化していくのがチョットわかるんです。ぐす。」

「そうね、大体想像がつくわ・・・。でもあの子にも良いところがちゃんと・・・ちゃんと・・・。」

「・・・。」

「・・・。」

「今のところ見当たりません・・・。」

「・・・ドンマイ。」

白狐さんはオレの肩に手を乗せて励ました。
白狐さんからもいい香りがする。狐の仮面を付けているから顔はわからないが、首や手が細く雪のように白い点から考えて、相当綺麗な人なのだとすぐにわかった。
性格はしっかりしすぎている感じはするものの、一つ一つの動作が上品で、つい見とれてしまう。


「準く〜ん。」
「準く〜ん。」

気が付くと目の前には死神とナイトメアが座っていた。何か知らんがすっげぇ睨まれてる・・・。

「お、何だお前ら。乾杯の音頭はどうした?」

二人はむすっとしている。

「結局準くんにお願いしようと思ったのに・・・」

「白狐さんと何を話していたんですか!?」

は?いや、普通に会話を・・・。

「ほら里原くん、乾杯の音頭をとっていらっしゃいな。」

意味がわからんが、白狐さんに言われて壇上に立った。


長ったらしい話は嫌いだから、適当に。

《えーと、とりあえず・・・乾杯!》

「かんぱーい!」
「飲むぞ〜!」
「準くん何一つ面白くなかったよ〜!」
「里原くんは《凡人》の代名詞ねっ」

すごい言われ様だ。変人より凡人の方がずっとマシだよ。
挨拶が終わると待ってましたとばかりに死神達は料理に飛び付き、夜叉さん達も凄いピッチで酒を飲み始めた。
って、一緒に冬音さんも飲んでるし!!

「おや冬音殿、こうやって会うのは初めてですかな?」
「そうだな。あんた夜叉でしょ?アジア三強の一人だって聞いたわよ。」
「いや、まぁそうですが。冬音殿こそ里原殿以上の戦闘力を持っているようですな。」
「通常では準の方が強いよ。」


なんか二人で話し込んでるみたいだからほっとこ。
相変わらず死神とナイトメアは料理の取り合いをし、美香は

「もう三笠くん!」

スパァン!

「そこの料理を」

スパァン!

「取ってって」

スパァン!

「言ってるでしょ!」

スッパァァァン!!

三笠の頭を叩きまくっている。三笠は三笠で

「ヤバい。覚醒しそう」

とかわけのわからんことを口走ってるし。

ヴァンパイアと彩花さんは・・・

「バンプ、あ〜ん」

「あ、あ〜ん・・・ギャー熱い!」

何度も激熱の料理を口に放り込まれていた。可哀相に。

そしてオレは両隣に座ったカブキさん、白狐さんと話していた。

「里原くん、久しぶりだね〜っ!いつもメアがお邪魔してるみたいでごめんね。」
「いえ、カブキさんこそ仕事大変でしょう?幹部なんですから。」

「ココだけの話、結構白狐のトコに仕事流してるんだよねっ。」

「カブキ・・・今のは本当かしら?」

カブキさんはどうやらオレの隣に白狐さんがいたことに気付いてなかったようだ。二人はオレを間に挟んで口喧嘩しだした。

「なんか仕事が多いと思ったらアンタの仕業だったのねカブキ!!いっつも馬鹿なことばかりして、いい加減になさいよ!」

「うるせぇな!この歌舞伎の外見で、中身はお茶目だっていうギャップが良いんだろうが!」

「バカブキ。」

「言ったなテメーコノヤロー!いつかお前の口紅に青海苔をくっつけておいてやるから覚悟しとけ!」

「な・・・っ、やっていいことと悪いことがあるわよ!」

「フッ、なら狐面の裏側にワサビを大量に塗ってやるぜ」

「死んでしまうわ!」


いてっ、いててっ!

箸やお膳がオレの頭上を飛びかう。二人は飲みながら口論していたためにエスカレートしてしまったのだ。オレは激戦区から抜け出すと、針の間から出た。

部屋の中ではまだドンチャン騒ぎが続いている。

「準くん、どうしたの?」

死神が部屋からオレを追いかけてきた。

「おぅ。ちょっと騒がしすぎるから抜けてきた。」

「アハハハハ、準くん挟まれて困ってたもんね」

死神とオレは襖の外に座った。

「30話だってよ、死神。」

「一番驚いてるのは作者自身なんだよねっ」

「応援メッセージが死ぬほど嬉しかったんだとさ。」

「私達の働きのおかげだねっ♪」

調子に乗るな。

なにはともあれ、ここまで来られたのは読者の皆様のお陰です。これからも、オレや死神達をよろしくですっ。


〈ギャーッ〉
〈ふ、冬音殿!落ち着いてー!〉
〈キャー!三笠くんの服が!〉

「準くん!冬音姉さんが暴走してるよ!」

・・・出たか。

その後も宴会は夜遅くまで続いた。
三笠は最終的にパンツ一枚になって倒れていた。背中に

《毛無し》

と書かれて・・・。


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