名前:
エレキブレイン 2007-07-25 01:00
【描写】
とても丁寧に書かれているのですが、そのおかげでテンポが失われてしまっています。これは、冒頭の部分から夢屋に到達するまでの描写が細かすぎるという点に集約されます。削るところは削る、という勇気も必要であると思います。
また描写が説明的になっている気がします。説明的なら説明的な文体で終始通す、情緒溢れる文体であるならばそれを最後まで通す、という取捨選択が必要であると思いました。
一部、主人公の思惑に()を使ってらっしゃいますが、これはなくても、ちゃんと段落を分けてらっしゃるので、通じると思います。
【人物の描写】
情景に関しては分かりますが、人物の容姿があまり明確に描かれていません。例えば老人であれば、背が曲がっており、博士のような口調。ところがそれ以外が見あたらない。例えば眉がどうであるとか、白衣を着ているとか、皺の寄り具合とか。見ている側としては映像が浮かんでこないのです。
【会社の設定】
答えを見つけられないにせよ、数日間は滞在して苦悩する主人公が見たかった。会社に来てたった一日で主人公が想いを一方的に述べて終わり。これはとても勿体ない事であると思います。この会社の設定如何によって物語が面白くなる可能性が広がります。思想的なものも広がるでしょう。
【人物描写】
主人公の心象がプロットに沿って描かれただけ、という印象があります。即ち、この場面だとこんなにあっさりとはしないだろう、とか、もうちょっと焦りをみせるだろう、等といった想いに(読者としては)駆られるわけです。綺麗に物語を進める腕はお持ちだと思いますが、キャラクターが人形のようです。動き出していないと思います。
【最後に】
最初の部分が丁寧で、その後作者さんの意欲の減退か、はたまた展開を急ぎすぎたのか、尺の長い前半と本来であれば中核になるはずの後半が尺の入れ違いを起こしています。
全体的にもっと細やかに出来るはずです。前半のペースで後半も書いてくれたらもう少し完成度が高くなったと思います。
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文章評価:
★★☆☆☆ 作品評価:
★★☆☆☆ 出版:買わない
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