Atomic No.1:「待ちます。だって待ち合わせなんだもの。」
2006年8月16日
夏のど真ん中。飲み物:アクエリアスBGM:My little lover
想像以上に、彼女は僕を待たせた。全く変化のないその感じを思い出しながら、僕は苦笑いした。どれだけ待ったかなんて、どうでもいいことだからと思いながら、どれだけ待たすねん?!と怒りを表現。これもまた懐かしい。
『1995年の君はなんか突然のドタキャンが結構あったりと、割と僕を振り回している。』
都会と田舎の中間地点。変化は大きく、少し早い。今後、さらに10年もすればこの景色もまた、今とは違うものになるのかな?少なくとも僕らが高校生の頃はこんなに大きな「ショッピングモール」ってな感じのものはなかったんだよね。
『2005年の君は覚えていますか?17歳の君と16歳の私がいつも一緒にいたかった事。』
結局、1時間24分待った待った。当然、悪いなんて思ってる様子無し。不思議と腹は立たない。
仕事終わりの僕は、かなり空腹にも関わらず、彼女はすでに満腹の様子で。昔からあるのは知ってたけど行った事はない、そんな地元の喫茶店というか2006年にはCaf&Barと呼ばれる所で僕らは久しぶりの「お茶」をした。
『何年か振りに近畿地方全体に大雪警報が出て、学校が休みになった。ここぞとばかりに、その大雪の中、箕面の山奥にお散歩デート。お猿さんがいっぱい寄ってきてさ、僕のお菓子が取られたのだ!』
『その時二人で入った喫茶店を、君がすごく気に入ってね、店員さんに『いつからやってるんですか?』って聞いたら、なんとつい最近だったの。だからあの喫茶店は私たちと同じ年齢なのよ。お店のパンフを貼っておきまーす。』
彼女は僕の高校時代の友達と、「あれから今までずっと」つながりがあって、正直僕よりも僕の友達の最近について詳しかった。あれからどうしてた?という僕の質問に、色々と犠牲にしながら好きなことを好きなだけやっている、とだけ彼女は答えた。その答えは正直僕の予想通りの回答で。
『今の僕は、サッカーが好きで、笑いが好きで、10年後には東京にいるはず。というか、27歳までに東京に行けなかったら、子供の頃からの夢をあきらめると決めたのだ。』
『27歳の君は修学旅行のレクリエーションで司会をした君と同じくらい、お笑いとサッカーが好きですか?今、君の予定通り、人生進んでる?もしそうじゃなくても、君が幸せならそれでいいと思うわ。』
不思議と、あの頃の話になると会話が弾まなくて、というか僕自身に若干ぎこちない感じがあった。久しぶりに会った彼女の全く変わらない感じ、それになんとなく不思議な感じがして、僕は一度、彼女に不快な思いをさせるような事を言ってしまった。結局、彼女がコーヒーを1杯飲む間に、僕はコーラを2杯飲んで、店を出た。
『2005年、11月16日、俺、その日忘れるかも・・・・ごめん』
『2005年の11月16日ね。君が言った事、覚えておきます。あの場所で会いましょう。』
店を出たすぐ先に、ベンチとクリスマスでもないのにでかい木に電飾を施したツリーがあった。景色が広くて。昔は狭い商店街があって、車なんて絶対通れないようないわゆる駅の裏側ってな感じだったのに。
僕らはその、白いベンチに座った。 |