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26「異世界物には女神がつきものですが急展開すぎます」

ええと、なに?

急展開過ぎて話についていけないんだけど。


そもそもコイツ誰だよ。なんでオレの秘密知ってんだよ。てか女神様ってなんだよ。スローライフから話飛びすぎだろう。


「キョウ、アンタなにやってんの?」


おお、いいところに来てくれたリリィ。

実は妙な男が妙なことを言い出してな。春先が近いのかな~。お前からもなんか言ってくれと思ってるとそいつを見た瞬間、リリィの表情が変わる。

え、なに、もしかしてお知り合いですか?


「セマルグル、様」


見るとオレの背後でフィティスも硬直してその名前を呼んでる。

え、もしかしてこの人、有名人?

しかし名前を呼ばれたそのセマルグルという人物はどこか困ったように笑っている。


「勇者がこちらにいるのはわかっていたが、今はヒムロ=キョウジに用がある。申し訳ないがヒムロ、私と共に来てくれないか?」


「はあ、あの、その前に一つ質問いいですか? なんでオレですか?」


「その答えに関してはそちらの雛を君が育てていたからと答えるしかない」


そう言ってセマルグルが指した先にいたのはロックだった。

ん、もしかしてこいつってそんなにすごい鳥だったの?

オレがそれについて目の前の人物に問いかけると。


「それについては詳しく説明をしたい。なによりも我が女神が君に会いたいとのことでね」


なるほど、どうしたものか。

確かに気になる誘いだし、色々と話を聞きたいところだ。

とは言え見知らぬ人物の陣地にひとりで乗り込むのは心もとない。よし。


「いいけどこっちからも条件いいか? ここにいるフィティスとリリィも一緒で構わないか?」


「もちろん、構わない」


とオレの出した条件をあっさり飲んでくれた。

まあ、ふたりの他にドラちゃんやジャックやロックも一緒だしこれで心細くはないな。

ちなみにフィティスはともかくリリィは「なんでアタシまで?!」と喚いていたが、なにも聞いてない。

だってオレ達、運命共同体だろう?






「こいつは……すごいな」


それがオレの口から出た素直な感想だ。

いや、本当にすごい。

そこは一面大海の景色。“空に海が浮かんでいる”

ここが海底の底なのかそれすら分からないが、ともかく青空のように海が広がり、目の前には楽園のような景色あった。

そして、その世界の中心に一本の巨大な樹が立っていた。

世界樹。そう呼んでもいいほど荘厳なそれは大海の大空を突き抜け遥か高くそびえ立っていた。


「やあやあ、ようこそ。すごいっしょあの樹。なんて言ったってあれがこの世界を支えてる樹だからね」


そうして目の前の景色に呆然としていると急に横から声をかけられた。

見るとそこにはピンクの髪の随分と胸の大きな少女がいた。

年齢的にはリリィと同じかやや上くらいか?

ロリ巨乳という言葉が似合いそうだが、人によってはそれほどロリではないかもしれんな。

とか初対面の人物に大変失礼なことを考えていると予想の名斜め上の自己紹介をされる。


「はじめまして、ヒムロ=キョウジ君。僕がこの世界の女神モコシちゃんだ。あんまり可愛くない名前だから普段はモーちゃんと呼んでいいよー」


「あ、はい、どうも、よろし――」


ん? んん?!

今なんて言ったこの人! 女神?! この人が?!


「あれ? なんか失礼なこと考えてないー? ま、いいけど」


女神を名乗ったモコシちゃんことモーちゃんはあんまり気にしてない様子で笑っている。


「案内ご苦労だったね、セマルちゃん。もう休んでていいよ」


そのモーちゃんの言葉に素直に下がるセマルグル。うん、今度からオレもセマルさんと呼ぼう。


「あの、それでオレに一体なんのご用で……?」


「そうそう、実は君にお願いがあるんだ」


そう言って女神モーちゃんはオレの腕に抱きつき、その大きな胸を当ててくる。

当たってるじゃないよ! これ絶対当ててんのよ!


「君にこの世界の創世の続きを行って欲しいんだ」


なんか話がぶっ飛んできたぞ!

スローライフから、どうしてこんな展開になった?! 誰か教えてくれ!

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