@ クソゲヱリミックス! @ 未改修版。
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ゆっくり連載中。
第三章 ルート分岐は、気付かぬ内に。 超展開、目前に。
第035話 3-6 ルート分岐は、気付かぬ内に。 超展開、目前に。
放課後だ。
ゲームではルート分岐があったりする、放課後。
しかし現在の状況、ルート分岐などと悠長なことを言える余裕はない。
「ユウジ帰るぞっ!」
と、ユイは机に座る俺に向って言い。
「ユウジ帰ろー」
と、ユキが言う……2人称が被ってわかりづらい気がするが、声が全然違うんだぜ。
「帰るぞー」とマサヒロ。
「それでは私も」と姫城さん。
今日は生徒会活動がない。 それは朝に口頭で伝えられていた。
そりゃあもう心の中で、狂喜乱舞しましたよ。 あんだけ、好き勝手にイジってきたんですから……
でも……もしかして、俺ってもう飽きられた……? ……なんだろうこの寂しい気持ちは。 っ! 違うんだからね! Mじゃないんだからね!
でも、1年だけとか言ってたな……てーことは、姉貴は生徒会活動があるんかな?
……というか、生徒会活動ってどんなことしているんだ? 昨日も一昨日もアレだし……方針がよくわからん。
そんな複雑な心境と、疑問を抱えたまま。
「あ、ああ」
二人を交互に見ながら返し、椅子から立ち上がって、鞄を持つと。
「行くかー」
それが合図のように、皆が歩きだす。 ユキ、ユイ、姫城さん、マサヒロの四人で昇降口に向う。
春の夕暮れはまだ遠く、まだ空は青い。 そんな下を、鞄を手に持ちながら、ちょっとした談笑を交えて歩く俺ら。
1、2分歩くと、1人が道から外れた。
「では、私はこれで』
別方向の姫城さんは、律儀にもお辞儀をし、手を振ってきた。
「ユウジ様、それではまた明日学校で」
この後姿だけを見ていれば、清楚で可憐かつ容姿端麗なのだがなぁ……
「ユウジ様……信じてますから」
一瞬振り返って、黒さ満点の笑顔でそう言い帰っていった。 ほんとヤンデレじゃなければ……ねぇ?
そうして姫城さんと別れた後、しばらくして交差点に差し掛かる。 本来ならユイとマサヒロと別れる場面なのだが……
「じゃなーユウジ。 ユイ、行くか」
マサヒロがユイを連れて帰ろうとする。 そう、これが日常の場面。 しかしそこに変化が現れた訳で。
「すまねえな、兄貴。 実は昨日オイラ引っ越したんだぜ!」
「え?」
「そうなの?」
マサヒロとユキが驚きの表情を見せたが、俺は平静を装ったまま無反応。
……まぁ事前に知っているサプライズなんて嬉しくもない、そしてそのサプライズは俺にも関連しているからタチが悪い。
「と、いってもすぐ近くだ。 なぁにユウジの家方面になっただけだにょ』
変な語尾が付いているのにはツッコまないとして、一応秘密は守ってくれるようでなにより。
「そうか……なら、俺は一人下校か」
としょぼくれるマサヒロ。
「違うぞ、マサヒロ」
「え?」
「登校も一人だ」
「追い打ちをかけた!? もういいよ家帰ったらふて寝だ! ふて寝だっ!」
お前はか弱い乙女か。
「まぁ……納得はいかんが、さらばだ! みんな!」
落胆10秒、復活3秒の記録はダテじゃなかった(自己計測) にしてもキャラがユイ以上に安定しないよな……マサヒロって。
そうして残されたのは、ユイとユキと俺で。 そしてまた分かれ道。
「じゃあまたね! ユウジ、ユイ!」
と、俺の癒し的存在のユキが、幼馴染スマイルで手を振りながら、道を駆けて行った。 ……どうやら、ユイが一緒の方向なことに不審感は抱いていないようだ。
それを見送ったところで、ユイが口を開いた。
「では行くかー」
「……ああ」
姉妹の存在に気が重くなりながらも、家に着いた。
「おお! 感動! ここが新しい ワタクシ ユイ ノ イエ ナノデスネ!』
「なんでいきなり片言になってんだよ」
「アマリ ノ カンドウ デ シコウ カイロ ガ プッツン」
「ダメじゃねーかっ!」
思考回路切れたらマズいって……ユイを横目に見ながら家の鍵を開け、扉を開いた。
「ただいまー」
このまま自分の部屋に逃げ込むか、それとも……迎え撃つか。 しかし装備は殆どない……鞄の外ポケットに入ってる鉈ぐらししかないな。
「あっ! おかえりユウくん」
……早速の姉貴登場。 ボスが出たぞボス。 というか生徒会無かったのかよ。 帰るの早!
回復アイテムとか強力武器とか全く持ち合わせてないんですが。 やはり、この日本●販で買った鉈で――
さぁ……姉貴からどんな反応が来る? 実際姉貴の顔は俺の顔を少し見た後、ユイの顔へ視線を固定していた。
「それに、ええと……あ、ユイちゃんね!」
あ、あれ? 既に知ってる系?
「はい、巳原ユイです。 これからよろしくお願いします』
え、あれ? いつものユイじゃないぞ?
「まぁ、ご丁寧にどうも」
そう姉貴も、自然に返す。
「ユイちゃんは先に自分の部屋見てきたら?」
……そうだ、ユイは以前にもここに遊びに来ていたんだった。 と、言っても中学時代だが。 結構頻繁だったからなぁ、姉貴ともよく顔を合わせていたのか。
「はい、わかりました。 では失礼します」
と靴を脱ぎ、靴を揃えて二階に上がって行く。 ちなみに桐とユイと俺の部屋は二階にあり、母と姉貴と”あいつ”の部屋は一階にある。
そして兄貴はユイの上がって行った階段を見つめ、少しして俺が靴を脱ぎ玄関のマットレッスに足を踏み込んだ瞬間だった。
「ちょっと、ユウくん話」
言葉使いが丁寧な姉貴では、滅多なことが無い限りにしないであろう、接続詞をほとんど使用しないでの呼び出し。
それは姉貴がキレる寸前のところだ、圧倒的な威圧感と言葉で表さないプレッシャー。
今の彼女に逆らえるものは誰もいない。
「ユウくん、これどういうこと!?」
「母のメールの通りだ」
「ううん、他に何かあるね!」
ちなみに、先ほどは省略していたが。
『ナオトさん……あっ、紹介してなかったね。 ナオトさん、ユイちゃんのお父さんで私のNEWダーリン(ハァトマーク)』
から――
『仕事に関しては、大丈夫! 有給使ってるから! というわけで、10日間行ってくるよー! 有給使い切ってくるからねー』
の、間にもまた文章があった。
『そこには私のマイダーリンの娘のユイちゃんが来るから! そういえばユウくんのクラスメイトだっけ? 良かったねー! 知り合いでっ!
この同居という場合、見識があったほうが厄介である。 身近に居る人は特にね!
『マイダーリンは家を開けることが多くてさ、いっそ一緒に住んじゃいなYO みたいなことになってね(笑)』
ぜんっぜん笑えないんですが、というかユイの言っていること本当だったんだ。
『まぁ大丈夫、大丈夫なんとかなるって』
なりませんから、絶対なりませんから! というか完全に人任せじゃないいっすか!
「俺もメール見る直前にユイに教えられたからな……姉貴と大抵情報は変わらないよ」
「うーんそっか……もう決まっちゃたからね。 でもユイちゃんだもん、私は礼儀正しくて良い娘だと思うし」
礼儀正しい……という印象は、俺には微塵もないな。
「ああ、まぁな」
「うん、わかった! これからユイちゃんは私たちの家族ってことで!」
「あ、ああ」
何か、わかってくれてみたいでなにより。
「でも、不純異性交遊は禁止!」
「しないからっ!」
「流石ユウくん! わかってるぅ!」
してたまるかよ。 しかもユイになんて。
「でもその代わり……お姉ちゃんとデートしようね?」
「それも一種の不純異性交遊だと思うが」
姉弟同士のデート自体が不純だろよ。 通常とは勝手が違う。
「じゃあ、買い物と名ばかりのデート」
即刻名ばかりって言っちゃ駄目だろ。 まぁいいやツッコんでたら日が暮れる……ってもう暮れ始めてるし。
「まぁ、俺は上に上がるわ」
「またご飯の時下りてきてね!」
「へぇーい」
「……そして、デートのこと忘れないでね」
そう言って階段を上る。 最後の方に不吉なことが聞こえたがスルーで、俺は何も聞こえてない聞いてない。 そうに違いない。
しかし、肝心のラスボスの存在を忘れていたのは俺の誤算だった。
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