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ぼそっとエッセイ
作:春晴秋明



同類の宅配お兄さん


ピーンポーン♪

「はい」

「お荷物が届いてます」

おー。 はいはい、届く手筈になってましたよ確かに。
夜指定の宅配。 ごめんなさいね、お兄さん。 早くお家に帰りたいでしょ?

ガチャ!

で、でかっ!
あ、でも軽そうに小脇に抱えてるわ。私でも持てるかな。
でも・・・
でかいし、玄関まで入れてもらうことにした。

「ここに置いていただけます?」

「はい、失礼します!」

シャチハタぽちっ。

「ありがとうございました!」

颯爽と車に戻るお兄さん・・・
のはずだったのに!



ゴーン!

鈍い音と共に、ドアに激突!
超〜痛そう!
わかるわかる、その気持ち!
私もつい先日ぶつけたばかりだもん。

でもね、お兄さん。
お兄さんも、そこにドアがあるってわかってたじゃない?
もしかして、私と同類なの?


「だ、大丈夫ですか!?」

わけわからず、私は手を伸ばしていた。
何もできるはずないのに。

「はい!大丈夫です! では、失礼しました!」

恥ずかしそうに笑顔を残してお兄さんは玄関を出て、車に戻られた。
きっと・・・ドアを閉めてから、私のように中腰になってしばらく動けなかったはず。
きっと・・・きっと・・・
(完全な思い込みでしょう?)


お気の毒なのだけど、ちょっぴり嬉しい私がいた。

私だけじゃないんだ!

という、喜び。

酷い!

だけど、

「うひっ」

って思っちゃったんだもーん。
ごめんね、お兄さん。 


今朝、顔洗ったとき思ったでしょ?

「イテ! なんでいてぇんだ?!」

って。



それにしても、お兄さんが出ていかれてから『どれどれ』と荷物を運ぼうと思ったら、超〜重い! 
それこそ今度は私が、


グキ!

って行くところだったわさ。













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