小説はおしまい
前に、このエッセイに書いたことがあった。
『自分の核を見せることができる人』って。
要は、素っ裸だ。
いや、本当に素っ裸で、いぇ〜いとかの意味ではなく、心が素っ裸という意味で。
それまでの私だったら、自分が書いたものを、一緒にいる人に見せるなんてこと、できなかったと思う。
もし、上手ならば、それも吝かではないのだろうけど、自分で上手くないとわかっているからということもあるし、何より、自分の素っ裸を見せるみたいで、できなかった。
だけど、今私は、敢えて彼に、
「見て、見て〜」
なんて、読ませてしまう。
素っ裸だ。 すっぽんぽんだ。
今、書いている『これ』も、きっといつか読むんだろうな。
で、そのことを他愛もない会話の中で話した。
「あの、夢2は面白かったね。」
「え?!面白かった?!」
「笑ったよ〜。」
「わ、笑った?! だから、書いたとおり、ほんっとに怖かったんだってば。 号泣したんだから。」
「え?あれ、笑わせるためでしょ?」
「違うって〜。マジで、マジで怖かったんだってば〜。あそこに書けなかったけど、もっと怖い内容だったんだよ〜。」
と、いうことで、彼にだけ秘密の部分を教えることにした。
だって・・・・・・ここには、とてもじゃないけど、書けるような内容じゃないんだもん。
そしたらね。
もっと爆笑してたよ。
え〜? なんで〜? 私、マジで怖かったんだからさ〜。
「君が書く小説の100倍面白いんじゃない?エッセイ。」
「え〜?ホント〜? どこが面白いの? まだ小説のほうがいけてると思ってたんだけど」
恥ずかしげもなく、言う。
「いや、エッセイのほうがいいよ。断然。」
そうなんだ。
確かに。
下手いとは思っていた。 だから、何が書きたいんだよ〜って、思ってた、自分自身。
でも、書いちゃう自分に、若干辟易していた。
だから、もう止めることにしたよ。すっぱりと。
「もう、書かないからね。二度と書かないから。 エッセイだけ、ぼそぼそ書いてくからね。」
「はいはい。」
「でも・・・・・」
「ん?」
「きっと、またそのこと忘れて、書き出しそう。 でもって、また削除〜ってしちゃいそう。」
二人で爆笑したよ。
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