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ぼそっとエッセイ
作:春晴秋明



お魚談義


何の話から始まったっけ。


魚の調理方法を、彼と話した。


私達は、大した話しでもないのに、真剣に語った。


「鯵なんて、刺身で一匹食べられないでしょ?」

「え〜、食べれるって。 あじの刺身は、美味しいよ〜。一匹じゃ足りないよ〜。」

私が言った。


「鯵は、絶対干物が美味いって。」

「ええ〜〜。刺身が美味しいって。」


どうやら、彼は、刺身よりも、焼き魚が好きらしい。


「まあ、魚の塩焼きも美味しいけどね。」

そう、私が言うと、

「塩焼きより、干物が美味いって。」


うん、確かに干物は美味い!

鯵の干物も美味しいし、金目鯛きんめだいの干物も超美味しい。

だけど・・・・・


鯵も金目鯛も、お刺身が美味しいって。



それから、しばらくお魚談義が続いた。


あゆも美味しいよね。」

「でも、そんなに沢山食べるもんでもないよね。」

「食べられるよ〜。 鮎のお刺身も美味しいでしょ?」

「川魚を刺身? 食べないよ。」

「食べられるよ。食べたもん。 美味しいよ!」


鮎は、ヤナでフルコースのように食べることができる。

ヤナは、川沿いに住む人たちの、昔ながらの漁なのかな。


臭みもなくて、淡白な美味しいお刺身。



それから、何故かにしんの話しになった。


「昔ね、身欠みがき鰊そばを食べたことがあるの。」

「あ〜、結構高いんだよね。」

「そうなんだ。和食のね、懐石の最後に出てきたんだよ。」

「ふうん。」

「あたしは、驚いたよ。何故、今、ここに?!って。」

「何で?」

「何で、わけわからない、鰊がバーン乗ってる蕎麦なの?って思わない?」

「まあ、そうね。それほど高いものには思えないよね。」

「正直、目の前にして、愕然としてたらさ、同席してたご婦人が、『あら、身欠き鰊そばね。』って言って、あ〜、そういう料理なんだ〜って思ったけど。 私は、未だに意味がわかんない。 あれが、結構高価ってことが!」

「そうね、ただ、身欠き鰊がバーン乗ってるだけだからね。」


やった! これは意見が合致したわけね。


でもね、ごめん。私、ちょっと言えなかったことがあるの。

私ね、『身欠き鰊』って聞いたときにね、『磨き鰊』かと思ったの。

鰊を磨く?って。 その、ご婦人が言ったときにね、そう思っちゃった。

謎は、少ししてから解明したんだけど、そのこと、あなたに言えなかったよ。



その鰊の話しから、魚卵の話しに突入した二人。


「鰊の子の、数の子が美味しいよね。」

「えええ?! 意味がわからない。数の子が魚卵で一番好きじゃないかも。」

「あの、食感がいいんだよ。」

「だったら、いくらがいいな〜。 筋子とか美味しいでしょ?」

「筋子じゃなくて、それならいくらがいいよ。」

「いくらも美味しいけど、筋子も美味しいじゃん。 おにぎりに入れたら美味しいよ。」

「生臭いよ〜。」


ん〜、やっぱり、私達は好みが若干違う。

私は、生臭いものが案外好き。 案外っていうか、かなり好き。 だから、お魚も、生で食べるのが好き。 お肉も、とりわさとか、牛タタキとか、ユッケとか、レバ刺しとか、牛肉の刺身とか、馬刺しとか・・・・・生で食べるのが好き。

彼は、火を通したものが好きみたい。


とはいえ、干物も好きだけどね。 焼肉も大好きだけどね。

っていうか、食べ物の話多いな〜。 食いしん坊なのかな。



よし!

今度、おにぎりを作るときに、筋子を入れよう!

彼にも、この美味しさを教えるのだ!!
















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