ぼそっとエッセイ(2/279)縦書き表示RDF


ぼそっとエッセイ
作:春晴秋明



じゃあ、月にするよ


《MOON》というインセンスがある。

私は、その《MOON》が大好きだ。

柔らかい、温かい香りがする。


いつも、その香りの中で、彼と過ごす時間は、至福のとき。


そんな中で、アップルパイを食べたり、おにぎりをはぐはぐ二人で食べるのが好き。


インセンスにおにぎり?

ちょっとナンセンス?


いいえ、それが、マッチしているのだから、不思議。

しかも、そこには、なめこのお味噌汁と、肉食の彼が飲む豚汁付き!


そう、それこそ、マッチするシチュエーションなのだ。


書いていて、バカバカしいよな〜とか思っているのも事実だが、関係ない。

ここで、小島よしおの十八番おはこを書きたいところだが・・・


やめておこう。



とても、話しが脱線していることを、実は気付いている。


そう、そんなことを書きたいわけではないのに・・・・・



そんな《MOON》が香る中で、私は彼に言った。



「命が終わると、よく星になるって言うでしょう?」

「そうね・・・」

「私ね、自分がもし、いなくなる時が訪れたら、多くないかもしれないけど、哀しむ人のために何ができるかな、って考えたことがあるんだ。」

「ふうん」

「でね、よくよく考えて答えが出たの。」

「へえ、どんな?」


「あのね、『私が死んだら、星になったとしても、すんごーーーーく小さくって、とっても観えないような星になるからね、早く私を忘れるんだよ。』って、言おうと思ったの。」

「ふうん」

彼は、立て続けに『ふうん』を繰り返してから、


「それはどうして?」


と、私に尋ねた。


「だって・・・・ずっと哀しんで欲しくないもん。」

「でも・・・思い出が沢山あるほうが、幸せでしょう? その人を思い出して、幸せな気分になれるなら、いいんじゃない?星が大きくても。」


そっか・・・

そういう考えもあったか!

即、私は訂正した。


「わかった!それはいい考えだね。」

「でしょう? 思い出の多い人は、きっと幸せだよ。」

「そうだね。 じゃあ・・・・・」

「うん」


「私は、月になる!」


「・・・・・・」


少し、口を閉じた後、彼は苦笑いをしたよ。


だって、それだったら、すぐ見つけられるじゃん。

でも・・・

もう、月は存在してるか。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう