じゃあ、月にするよ
《MOON》というインセンスがある。
私は、その《MOON》が大好きだ。
柔らかい、温かい香りがする。
いつも、その香りの中で、彼と過ごす時間は、至福のとき。
そんな中で、アップルパイを食べたり、おにぎりをはぐはぐ二人で食べるのが好き。
インセンスにおにぎり?
ちょっとナンセンス?
いいえ、それが、マッチしているのだから、不思議。
しかも、そこには、なめこのお味噌汁と、肉食の彼が飲む豚汁付き!
そう、それこそ、マッチするシチュエーションなのだ。
書いていて、バカバカしいよな〜とか思っているのも事実だが、関係ない。
ここで、小島よしおの十八番を書きたいところだが・・・
やめておこう。
とても、話しが脱線していることを、実は気付いている。
そう、そんなことを書きたいわけではないのに・・・・・
そんな《MOON》が香る中で、私は彼に言った。
「命が終わると、よく星になるって言うでしょう?」
「そうね・・・」
「私ね、自分がもし、いなくなる時が訪れたら、多くないかもしれないけど、哀しむ人のために何ができるかな、って考えたことがあるんだ。」
「ふうん」
「でね、よくよく考えて答えが出たの。」
「へえ、どんな?」
「あのね、『私が死んだら、星になったとしても、すんごーーーーく小さくって、とっても観えないような星になるからね、早く私を忘れるんだよ。』って、言おうと思ったの。」
「ふうん」
彼は、立て続けに『ふうん』を繰り返してから、
「それはどうして?」
と、私に尋ねた。
「だって・・・・ずっと哀しんで欲しくないもん。」
「でも・・・思い出が沢山あるほうが、幸せでしょう? その人を思い出して、幸せな気分になれるなら、いいんじゃない?星が大きくても。」
そっか・・・
そういう考えもあったか!
即、私は訂正した。
「わかった!それはいい考えだね。」
「でしょう? 思い出の多い人は、きっと幸せだよ。」
「そうだね。 じゃあ・・・・・」
「うん」
「私は、月になる!」
「・・・・・・」
少し、口を閉じた後、彼は苦笑いをしたよ。
だって、それだったら、すぐ見つけられるじゃん。
でも・・・
もう、月は存在してるか。 |