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ぼそっとエッセイ
作:春晴秋明



夢をみた


夢をみた。


これまでも、何度も何度も出てくる場所。


それは、昔住んでいた街に似ていて、でも、実際には知らない街。



時に、その街を歩き、時に、車で走り、時に、バスに乗って街並みを、過ぎ行く景色を見ている。


懐かしい。と、知らない、こんなところ。


そう思いながら、夢の中にいる。



そこに登場するのは、いつも、とても大事な人だ。


入り組んだ道が沢山あって、近くにいるのに、その大事な人を見つけることができない。


ぐるぐる、ぐるぐると、街を探し回る。


「どこにいるの?」


「○○布団店の横だよ。」


「え? どこそれ?」


「もう、そこを離れたよ。」


じゃ、どこなのよ?


焦りながら、どんどん夢中になって探す。


今回は、その大事な人の他に、別の大事な女友達が乗っている。


何故、あなたがあの人の車に乗っているのか? 


あれ? 私の車に乗るはずだったよね?


何でだっけ?




そんなやりとりをしている間に、とっても広々とした国道を、車の流れに乗って、走らせている。


きっと、夢の中で諦め、入り組んだ道が面倒になったのかもしれない。


その挙句、広々とした道路に自分を解放したのかもしれない。


もう、きっと逢えないんだな・・・


彼女も、あの人と一緒なら、大丈夫だろう。


すっかり、諦めている私がいるんだ。






そして、なんともすっきりしない朝を迎える。



結局、また、大事な人に逢えなかったな。












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