第三話:PK
昨日と変わらずため息がでそうな位の綺麗なグラフィックだ。
三崎、じゃなかった。ハセヲはまだ来てないみたいで、パーティ一覧の名前の横にoff-lineと書いてある。
しょうがないし一人でエリアに行こうかな。
まだレベル4だけどエリアレベル2か3のとこなら一人でも行けるはず。それに一人でどこまでいけるか試してみたかった。エリアは昨日と同じで、Δ勇み行く 復讐の 夢の果て、だ。
フィールドは相変わらず、って言ってもまだ二回目だけど綺麗だ。
一通り見渡すとアタシは宝箱を探して歩きだした。
昨日と同じように台地のようなとこに宝箱があり、その周りを三体のモンスターが囲んで歩いていた。
「いたいた。さてやるぞー!」
気合十分に叫ぶとモンスター向って切りかかる。
昨日はレベル1でしかも初めてだったから、戸惑ってたけど、今日は二回目ってだけあって割と楽に倒せた。範囲攻撃が得意なフリッカーはソロ向きなのかもしれない。
初級回復アイテムの癒しの水を使いながらモンスターを倒していく。癒しの水がなくなる頃にはモンスターを全て倒し、クリア条件の富神者の証を手に入れた。獣神殿の中は静かでBGMだけが耳に入ってくる。獣神殿の奥にある宝箱を開けると中には装備レベル5の大鎌が入っていた。
「ラッキー。これで買わなくて済む」
アタシのレベルは6で、今取った大鎌を装備することができる。
タウンに戻るには獣神殿を出てプラットホーム(エリア内専用の転送装置)を使わないといけない。一番近いのは獣神殿の入り口近くにある。
「よう、姉ちゃん。一人か?」
獣神殿の外。広い草原に出ると三人の男がいた。
「何か用?」
何故か声が硬い気がする。
三人はニヤニヤと笑っている。
キモチワルイ。
「このエリア。このタイミングで声掛けられてわからないの?」
初心者用のエリア。エリアをクリアしたばかりの状況・・・。
「PKか。しかも初心者狩りの」
昨日シラバスが言ってたことは本当だった。
シラバスが言うには、今のThe WorldはPKが多く治安が悪いらしい。しかも初心者狩りと呼ばれるThe Worldにログインしたばかり人だけを狩る人がいるらしい。
「そーゆうこと」
三人はそれぞれの武器を取り出し構える。アタシも一気に大鎌を振り抜く。
「おっ、抵抗する気?殺りがいあるじゃん」
攻撃は最大の防御。アタシから先にに仕掛けた。
三人は弱いアタシの攻撃を嘲笑うように軽々と防ぐ。
「姉ちゃん頑張ってるとこ悪いけどさそろそろ終わろうぜ。いい声で鳴いてくれよ」
斬刀士の刀がアタシを切り裂く。何とか一撃死だけは免れた。けどHPはもう残り少ない。回復アイテムも無いし、助けもないし。死んじゃうかな。
一瞬。ほんの一瞬だけど、PKに斬られる瞬間黒い点みたいなのが目に入った。そしてアタシの意識は途切れた。PCもリアルのアタシも。
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