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召喚されたら神様の助手ーリゾート開発冒険物語ー 作者:ハチマキ

第三章 亜神

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第28話「決断、クロノス降臨」

「お、目が覚めたようじゃな」
「ここは……」

 はっと起き上がる。場所は部屋のベッドの上、少し前を回顧する。少し得したような災難にあったような思いだ。あのあと気を失った僕を四人でここまで運んでくれたらしい。
 どうやらあの事故は連絡の行き違いで、たまたまエルザさんが知らせる前にセイラが知って起きたことのようだった。

「びっくりしたのじゃ。まさか旦那様がいるとは思ってなかったからの。隠れなくてもよかったろうに」
「とっさに隠れたのは失敗したよ」
「ちなみに、あの二人はもう寝たのじゃ。旦那様はずいぶん気を失っていたからもう夜中なのじゃ」
「確認だけどそんな夜中になんでセイラが僕の部屋にいるのかな」
「なにを言っておる。そんなの夫婦のスキンシップをするために決まっておるではないか!」
「よし! 寝よう!」
「むー。ならいっしょ寝るぞ!」

 有無を言わさず僕の寝るベッドに入りこんできた。なんか追い出すのも気が引けて出来ない……。

「旦那様、ワシは決めたぞ。旦那様と一緒に旅をする」
「いいのか? おそらくは戻ってこないぞ。それはつまり」
「いいのじゃ。お父様の……いや先代当主の意向ならそれに背くことはないからの。もちろん初めての相手を夫にすることにも背かないがな」
「ぶっ! 残念ながら僕には普通の女の子にしか見えないからその気はないからね。おやすみ」
「必ずやりとげるのじゃ。覚悟するといいぞ」

 翌朝、エルザさんにセイラから直接このことが伝えられた。アデルさんはまだ動けないが意識を取り戻したところで、こちらもセイラから直接伝えられた。

「すまんの。エルザとアデルには旅に出る時までに次の職場を斡旋しようぞ」
「それなんだけど、その話の前に僕から話しておかないといけない事がある」

 いつも通り、特に隠してたわけでもないので説明する。そこにはやはり戸惑いや驚きの表情が混じるが僕も慣れたもので淡々と説明していく。

「改めて、聞くよセイラ。僕たちと一緒にくるか?」
「もちろんじゃ。一緒にいくぞい」
「来人様、私たち二人はセイラ様の従者です。共に連れていってはくれませんか? あなたの役に立つこともあるでしょう」
「ええ、実はこちらから頼もうかと思っていました。人は多いほうがいいですからね」

 この日、アデルさんエルザさんセイラが一行に加わった。それからしばらくはアデルさんの回復を待つ日々ではあったが屋敷の引き払い等々やることは山ほどあったので退屈はしなかった。
 そして迎えた旅立ちの日、セイラはなんだか名残惜しそうに異世界の扉をくぐった。


「なんか懐かしくて笑うな。俺もここに初めてきたときは戸惑ってたよ」
「やっぱり驚きは隠せないですよね。見慣れた場所だったのに一瞬で知らない土地にいるんですから」

 セイラは好奇心いっぱいって感じかな。いろんな反応があるから面白い。マリーは最初きたとき泣きそうになってたっけな。本人の尊厳のために言わないでおこう。

「旦那様、旦那様! 案内してほしいのじゃ!」
「はいはい」

 なんというか無邪気だな。僕が案内している間はしゃぎっぱなしだったよ。
 夜までには案内を終えたのでmarrys kitchenにて簡単だけど三人の歓迎パーティーを開く運びになったので移動した。

「まったく、なんで我が家のごとく店の畳でくつろいでますね。神様」
「いいじゃないの。お、またひとが増えるのね。よし今日は宴会よ! 飲んで飲んで飲みまくるわよ!」

 帰ってきたらこの調子だ。いつ仕事してるんだろうなこの神様。
 この夜の宴会は本当に盛り上がった。創造神様は酒を水のように飲むし、意外にエルザさんが酒豪で飲み対決をして創造神様に勝ったり、いつの間にかハデス様がいたり、サラと師匠がひと勝負始めて店が壊れかけてしまったりと一晩中どんちゃん騒ぎだった。その後始末は僕がやることになった。ホント後ででもいいから感謝してほしいよ。
 ちなみにこの時にアデルさん、エルザさん、アミンさんにはホテルの管理業務のお願いをした。

 翌日、創造神様に店の裏手に呼び出されたので行ってみると、髪がライトグリーンの幼女が一緒にいた。セイラより小さくみえる。とても気になるのはその格好だった。体操着にぶるまで胸部にデカデカと[いきもの係]と書かれている

「あの神様。ついにそっち系の趣味に目覚めたのですか?」
「だれがよ!? この子は農耕神よ。名前はクロノス、この間専門家を紹介するって言ったでしょ?」
「ああ、そういえば。よろしくお願いします。クロノス様」
「くろ……で……いい」
「はい、くろ様」
「く……ろ」
「くろ。じゃあ早速で悪いけど野菜の栽培をお願いできるかな?」

 ぐっと親指をたてる。任せておけってことらしい。そうとなれば目の前にある森を切り開くとしよう。イメージを固める、木が伐採され土か耕されたイメージだ。瞬く間にこの場所だけが再構築されていくとイメージしたものが出来上がった。

「ところでくろ、なんでその格好をしてるのかな?」
「ハデスがこの格好のほうが良いってプレゼントしてくれた……。これなら動きやすい」

 あの変態女神いったいどうしたいんだかわからんな。

「問題が一つ……種……ほしい」
「あ、そうだね。また今度入手してくるよ」
「うん……お願い」

 僕の農耕計画は始まったばかりだ。まあそのほとんどを神様にお願いするんですがね。
 次に異世界行くときは料理だけじゃなく種も目的にすることにした
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