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召喚されたら神様の助手ーリゾート開発冒険物語ー 作者:ハチマキ

第三章 亜神

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第27話「種明かし、のち楽園」

「光って曲げられるんだよね。これを光の屈折という」

 地球ではあまりにも常識的な知識だが、異世界ではその考え方すらなかったらしい。
 そして僕がやったのは冬になりつつあるこの世界だから出来たことだった

「時機は冬の始まりくらいかな? 気温はそれなりに低い中でお前と僕で地面に相当な熱を持たせたら蜃気楼が起こったわけだ」
「蜃気楼? それはなんだ?」
「光が屈折してものが逆さまに見えたり浮いたり見える現象さ。重要なのはその状況では光はまっすぐ進まず空気の冷たいところへ進む。つまり上へね」
「どうやらまだ力が足りなかったらしいな。貴様の名前はなんだ?」
「渡 来人さ。ただの人間だ」
「覚えておこう。俺はアハト、神に復讐を誓った者。種明かしありがとよ。光の爆破≪フォースエクリクシス≫」

 地面が輝だしだんだんと強まっていく。こいつ! いつの間に!

「逃げなくていいのか? このままだと俺と心中だぜ? うまくいけば腕の一本くらい残るかもな」

 僕は舌打ちした。心中するのは御免こうむりたいので退避する。光る地面の圏外に出た瞬間に爆発が起こり爆風で僕は飛ばされた

『主!』
「来人!! 無事か!!」
「まあ、なんとかね。受け身は出来たから大丈夫」

 皆してそんなに寄って来なくても大丈夫なんだけどな。心配されるというのはありがたい。いつの間にかマリーもいるし。

「そうだ、マリー凄かったな。よくあんな正確に穿てたね。おかげで勝てたよ」
「はい! ベンヌのおかげです。聞くと実践はちょっと戸惑いはありましたけど」
『私はマリーと視覚の共有をしただけです。本当にすごいのはこの子の腕前ですよ』

 視覚の共有って弓を扱うマリーには最適じゃないか? 上空からの視界なら目標が見えやすい。そこに狙うことは射程距離なら造作もないだろうし、ベンヌもステルス機能付きで見つかりにくい。
 だんだん爆発した箇所の砂塵が晴れてくる。その中心にはアハトの姿はなくその場所以外の地面が削れている。ちょうど五円玉のイメージと重なる。やられた! 逃げられたのか……

「旦那様、助かったのじゃ! 礼を言うのじゃ。ひとまず屋敷に戻らんか? 怪我をした者もいるしのぉ」
「俺もそうしてくれると助かる」
「そうだね。セイラの無事も伝えなきゃいけないし戻ろうか」

 僕たち一行が屋敷へ戻るとエルザさんが出迎えてくれた。相当な感謝されたがセイラに嫌気さしたようでささっと中に入った。
 サラの怪我は腕の骨にヒビが入っていた。後で聞いた話だとバステト強化がなかったら完全に折れていたらしい。こちらはエルザさんの回復魔法で打撲程度まで軽減された。回復魔法すごいな……
 ひとまず部屋に戻るとエルザさんがお風呂の準備を済ませてくれたのでだいぶ汚れたし夕食前にありがたく頂くことにした。

「うおお……ひっろいな。実家の風呂場の何倍だよ……異世界とはいえ格差を感じる」

 よくお金持ちの家にありそうな獅子の口からお湯が出てたりよくわからないのが大きい岩も浴槽内にある。何に使うんだよあれ。壁にはたぶん信仰してる宗教の壁画が描かれている。建てるときにお風呂にはずいぶんこだわった痕跡があちこちに見受けられた。
 驚愕もつかの間、脱衣場から声が聞こえた。この声は……マズイ! 早く出たいが今は無理だしとりあえず隠れられる場所は……あそこなら!

「ここが家を建てる時に特にこだわった風呂場じゃ! どうじゃすごいじゃろう」
「たしかにすごいけどよ? そんな無い胸を自慢しなくて良いんだぜセイラ」
「まだいいのじゃ! 十二なんだしこれからなのじゃー! サラも人の事は言えないのではないかのぉ?」
「うるせぇ! 胸なんかあっても邪魔なだけだ!」
「まあまあ二人とも。とりあえずお湯に浸かりませんか?」
「そ、そうだな。ゆっくりしよう。今日は疲れたしな」
「ワシのおすすめはあの岩を背もたれにすることじゃな」

 え、岩ってここじゃないか! マズイマズイマズイ静かに視界から外れる位置に陣取らなければ僕の立場が!
 もう入ってきてるし、これは長期戦になるのを覚悟しなければ!

「いいお湯ですね。開放感もあってリラックスできますね」
「あー疲れが抜けてくー。たまにはいいなこういうの」
「そうじゃろ! 落ち着くのう。それにしても……大きいのう何をすればそこまでになるのじゃ?」
「そうだよな。前から思ってたけどなかなかだよな?」
「そ、そんな……大きいのは自分でも分かってますけどいいことないですよ? 走れば揺れて痛いし可愛い下着見つけてもサイズなかったりするので。最近ではまた下着きつくなってきてますし」
「嫌味かの?」
「嫌味だな」
「もう二人ともからかわないでくださいよ!」

 …………な、なんちゅう話してるんじゃい! 落ち着け……不動心。息子も落ち着け………駄目だ艶めかしい想像が理性の上をいく! とにかくこの窮地を脱出しなければ。
 だが無情にも女の子は話し出すといつまでも止まらない。体感のお湯の温度は四十度くらいだ……いかん意識が…………
 遠のく意識のなか夢かうつつか僕は楽園を見た
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