挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
召喚されたら神様の助手ーリゾート開発冒険物語ー 作者:ハチマキ

第三章 亜神

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

26/35

第23話「告白、のち襲撃」

 いきなりどういうこっちゃ? プロポーズとか諸々すっ飛ばして自分を押し付けるみたいな?

「突然過ぎてどういうことかわからないし説明お願い出来る?」
「病で昨年亡くなったお父様の遺言で初めてキスされた者を夫にしなさいと約束したのじゃ!」
「いや、僕はキスなんて……ああ」

 いやでもあれは人工呼吸であってキスと言うのか? 多分従者の二人に聞いたんだろうけどさ。

「あれは人命救助であって違うと思うよ」
「同じようなものじゃ。それに裸も見られたし責任は取ってもらうのじゃ」

 不可抗力でもお構い無しか。困ったな、何を言っても聞かない雰囲気だ。どうしたものか……
 僕が困っていたらマリーが助け船を出してくれた。

「セイラさんでしたか。『親に言われたから結婚する』は間違いだと思います。それに出会ったばかりでまだ相手を知らないのに結婚するも駄目です。あなたは来人さんを好きですか? 私は……大好きです。結婚するならちゃんと好きになってからだと思います」
「そうだぞ。俺も……来人の事が好きだ。段階を飛ばして一緒になるのは許せない」

 二人ともありがとう。いや、まさかな。地味一筋魅力なしの僕が一度に告白されるなんてあり得ないしきっと合わせてくれたんだよね?

「うむ。確かにそうじゃな。でも好きになるのは結婚してからでもいいはずじゃ! それに旦那様を助けたいから合わせたなら諦める気はないのじゃ!」
「合わせたんじゃない。俺は本気で来人に惚れたんだよ!」
「私もです!」

 まさに一触即発と言った状況になってしまったが………………マジか!? これは僕にとって更に困る展開になったぞ。

「来人さんはどう思うのですか!?」
「そうだ。来人はどう思うんだ?」
「旦那様はどう思うのじゃ?」

 ほらね。三者同時に同じ事言われてもねぇ。まあ僕の事でもあるから答えないわけにもいくまい

「まず、僕はセイラのことをよく知らないから結婚することは出来ない。やっぱりそういうことは自分で決めるべきだと思う。それと二人に僕の気持ちは今すぐに伝えるのはちょっと無理だから時間もらうよ」
「「あ」」

 勢いで言ったんだな。今、気がついて顔に恥ずかしいって書いてあるようだ。
 その日は美味しい夕飯をご馳走になり各自用意された部屋に案内された。最後に僕も案内される道すがら三十代くらいの執事さんに話かけられた。

「来人様申し遅れましたが、アデルと申します。私からもお願いがあります。当主様を連れ出して貰えませんか?」
「いや僕はこの家の人間になるつもりは……連れ出す? 仮にそうなればこの家は潰えてしまうのでは?」
「そうです。潰えますがそれこそが先代の願いなのです。初代当主ジャンヌの時代から五百年、当家は衰退し近代では政略結婚でなんとか存続しています。先代は望まない政略結婚を当主様にさせたく無かったのです。結果的に当家が滅ぶとしてもです」
「だからといって、僕でなくとも良いのではないのですか? まだこれからたくさん出会いもあるでしょうし」
「確かにそうかもしれません。しかし当主様はおそらく諦めることをしないでしょう。何を言おうと無駄に終ると思います」
「頭痛くなってきた……」

 部屋に入って床につくが女の子二人に告白され、おしかけ? されては興奮して寝つけなかった。
 僕は落ち着くべく夜の街に散歩に出掛けた。

 夜の街は深夜だからか静まりかえりちらほら部屋から明かりが漏れ、上に視線を移せば月と満天の星が空に輝いている。
 もし、召喚されずあのまま日常を送っていたらこの景色は見れなかったし今までの出会いもなかった。縁とは不思議なものだと今なら思える。
 この絶景は僕の気持ちの鎮静剤として十分な効果を発揮したところで感じる。視線とわずかな殺気

「来たれ殲滅の光スフェラフォース」

 僕の聴覚が声を捉えて振り向くと斜め上から光が殺到してくる。視覚へ意識を集中し回避行動へ移行する。

「避けられない!」

 このままでは蜂の巣だが、幸い集弾率は良くない。再び視覚へ意識を傾けスローの世界を作り多少のキズを覚悟で致命傷にならぬよう右へ左へ回避する。
 なんとか致命傷は避けることができたが身体中にかすり傷を追ってしまった。次はこちらから行くぞ!
 足に力を込めて三階建ての建物上にいる人物へ渾身のタックルをするとガードされたが吹っ飛んだ。

「お前は誰だ!? なぜ襲った!」
「貴様ら神と交わす言葉などない俺はお前を葬るのみ。スフェラフォース ディアイヒシス」
「聞く耳なしかよ!」

 謎の男を中心に光が倍々に展開してゆく数えきれないほどになったところで放たれた。
 今度もまたとても回避できるものではなかった。そこで一か八か鏡を創るとこれが有効だった。光を跳ね返すことに成功したが一度で鏡は砕け散った。
 なんとか防御に成功した次は一気に敵との距離を詰めて蹴り上げた

「げふ!?」
「内臓まではいってないと思うが動かないほうがいい。しゃべるのは出来るだろうから改めて聞く。なぜ襲った?」
「言ったはず……だ。交わす言葉はない」
「またか。そもそも僕は神様じゃないんだけど」
「それだけの気配をただ漏らししてるのにか? 笑わせる。次は必ず葬ってみせる」

 そう吐き捨てると強烈な光がどこからか生まれた。視界を奪われ正常に戻ったころには謎の男は消えていた。どうやら撤退したらしい。
 そこで緊張の糸が切れた僕は膝をついた。一体何者なんだあいつ?
 気が付けば騒ぎに気が付いた人が集まりつつある。そこで僕は見つからないように屋敷に戻ることにした。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ