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召喚されたら神様の助手ーリゾート開発冒険物語ー 作者:ハチマキ

第二章 アラビアンナイト・アウラード

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第16話「つかの間の日常、のち悪意再び」

「報告ご苦労。いいこと聞けたわ」
『はい、ではこれで』

 あの小娘の母親がまさか見つかるなんてねぇ。普通に捕まえるのもつまらないし絶望する顔も見てみたいわぁ。母親を目の前で……想像しただけでゾクゾクしてくる! 出発してから二日、明日には到着するでしょうし楽しみだわ!


「サラさん。今日一日、お付き合いお願いできますか?」
「いいけど急にどうしたんだ?」
「いろいろお買い物したいのですけど、お店はあまりわからないので教えてほしいなと思いまして。サラさんなら知っているでしょう?」
「まあ一通り店は知ってる。闇市なんかもあるけど行ってみるか?」
「それはちょっと……」
「冗談だよ。さっさと準備して行こうぜ」

 女子二人の会話聞いていた僕はホッとため息をつく。昨夜マリーに頼んだことを実行にうつしたのだけど、まずは誘い出しに成功したか。自分ではできない事だけにヤキモキする

「アヌビス、仕事だ」
『なんでしょう主』
「姿を隠して今日一日あの二人の護衛を頼む。見つかるなよ?」
『御意。隠密もお任せください』

 よし、これで万が一なにか起こってもサラの身の安全は確保できる。僕は遠目から見ていようかな。刑事ドラマみたいでちょっとおもしろそうだし
 そんなことを考えていたら悪い顔になっていたらしくアヌビスに気持ち悪いとつっこまれた。僕いまそんな顔してたのか、今度から意識しないとな

「じゃあ行ってくるぜ。夜には戻る」
「いってきます」
「いってらっしゃい」

 さて僕も準備しようかな。変装もしないといけないか。アラビアンナイトだけにアラビアっぽくどっかの石油王になりきろう。一応付け髭もしておこう
 変装完了。さてと僕も行こう、暇だし

「それでまずは何を買いたいんだ?」
「そうですね、洋服ですかね」
「ならあそこの店だな」

 お、店に入っていったな。視力がいいと望遠鏡いらなくて便利だなぁ。それで僕の隠し特技の一つ、読唇術によれば

『お、それ似合うじゃないの。かっちゃえばいいんじゃないの』
『うーん、似合いますか?』
『私はかわいいと思うけどなー。マリーちゃんスタイルいいし』
『今度はわたしです。これなんかどうでしょうか?』
「あ、こういうの案外すきかも。マリーちゃんセンスいいんじゃない?』

 マリーちゃん? 失礼ながらあのサラが女の子してる。これは珍しいもの見れてるんじゃないのかな

「やっと出てきた。女子の買い物って一軒が長いんだな」

 それで次は

『ありがとうございました。サラさんどこか行きたい場所ありますか?』
『そういわれるとなぁ。そうだ、遊戯場行こう! あそこなら結構遊べるはず』
『いいですね、行きましょう』

 ふむ。遊戯場か、日本のゲームセンターみたいなものかな? イってえ!
 尻に激痛を感じて振り返ると黒い犬に噛みつかれていた

『よこしまな視線を感じて来てみれば主でしたか。よかったです』
「なにが!? 僕の尻が良くないんですけど!」

 アヌビスを追い返して僕も遊戯場に向かった。なにやら的当てで歓声が起こっているが……あれはマリーじゃないか! それで……

『お嬢さんには参ったね。まさか十回中全矢を真ん中に当てるなんてね』
『それほどでもないですよ。景品のお料理セットもらっていきます』
『マリーちゃん凄い! でもお料理セット選ぶんだね』

 なんというか色々とマリーらしいな。弓矢握らせたら勝る者なしだ、この手のものは無双だろう

 その後は二人でスイーツを食べたりウインドウショッピングして時間を過ごしていた。二人がアジトに帰ってきてから時間差で僕も自然に帰ってきたように偽装した
 その夜はお土産話で盛り上がってほどほどで三人そろって眠りについた
 翌朝、潜伏生活に大きな変化が起こった

「サラさん、今朝飛んできた小鳥にこんなものが」
「ん? ……ちょっと用事ができた」
『やあ小娘元気してたー? 母親は預かった、解放して欲しければ一人で町裏の岩場まで来い』

 小鳥についていたのはサラに宛てた手紙だった。手早く準備を済ませアジトを飛び出す

「なあ、マリー。ちょっと尾行してみないか?」
「ですね」


「えらいわね小娘。約束通り、一人で来たみたいね」
「御託はいい。あの人を解放しろ!」
「ええ、約束だもの解放するわ。けどその前に」

 そういうと隠れていた複数の部下が寄ってたかってサラを取り押さえた

「離せコノヤロー! どうする気だ!」
「どうするって殺すけど? ひとつ見世物があるの。てめーら、つれてこい」
「母さん……」

 部下たちが連れてきたのは赤い髪の女性ーーサラの母親--だった

「いい目してんじゃねーか。それが見たかったのよ。おい女、お前の生きてると信じてる娘に会わせてやったんだ感謝してくれないかしら」
「あなたもしかしてあの時の? 本当にサラ…………なの?」
「ああ……サラ……アラジンだよお母さん」
「生きて……た ……うぅ、良かった! 信じていたわ!!」
「んー! いいね感動の再会だ! では私から最高のプレゼントをあげる! 一家団欒の時間よ。あの世でね!! まずは母親からいこうかしら」
「なんだとテメェ!!? 解放するんじゃなかったのかよ!!?]
「嘘はつかないわよ? ああ、『いつ』なのかは言ってなかったかしら」

 んんんんん!! これよこれ! この絶望感に満ちていくこの表情が見たかったのよ!! さあ、この斬首刀を振り下ろすわ……よ? ん、腕に矢が? ウゴゥ!!

「いい加減黙れ! 聞いてれば一度地獄をみた女の子にまた地獄を見せようよしやがって!! しかもそれを嬉々としているところに腸が煮えくり返るんだよ!! 僕はお前のようなクズは大っ嫌いなんだ!!」
 大きな刀が振り下ろされる寸前に僕は飛び出し、マリーが腕を射抜いた。そして渾身の膝蹴りを顔面に叩き込んだ

「こんのガキぃぃ! 邪魔しやがって、私の楽しみをよくも! 絶対に許さねーぞゴラァ!」 
「その言葉そっくりそのまま返すよ」

 僕が言ってやるとさらに沸騰した。そこで頭領がなにかを懐から取り出した。

「願いを叶える精霊ジンよ。この悪しき者たちを打ち倒す力を与えよ!」

 それはアラビアンナイトにおける有名な道具【魔法のランプ】だった
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